「虎に翼」伊藤沙莉のキャスティング秘話・現場の雰囲気は?制作統括が明かす

【モデルプレス=2023/10/28】26日、女優の伊藤沙莉がヒロインを務める2024年度前期NHK連続テレビ小説「虎に翼」の取材会が実施され、制作統括の尾崎裕和氏が出席。伊藤の起用理由や現場の雰囲気、タイトルに込めた思いなどを語った。

【写真】伊藤沙莉「虎に翼」で袴姿

◆伊藤沙莉の起用理由は?キャスティング秘話明かす

同取材会には尾崎氏の他、寅子役の伊藤、寅子の母・猪爪はる役の石田ゆり子、寅子の父・猪爪直役の岡部たかしが出席した。

日本初の女性弁護士・三淵嘉子(みぶち・よしこ)さんをヒロインのモデルとして選んだ経緯については「リサーチをして発見したというとおこがましいが、朝ドラにならないかと考えた。脚本の吉田(恵里香)さんと打ち合わせを重ね、女性が法律を学べる学校で法曹に巣立っていったというエピソードを知り、半年間で描けるものだと思った」と説明。伊藤をヒロインにオファーした理由について「三淵さんご本人の写真を見ると、とても柔らかい表情が印象的で伊藤さんと雰囲気がすごく似ていると感じた。過去作品で伊藤さんのお芝居が素晴らしいと思い、ぴったりだと思い、今回ご縁があってオファーした」と話した。

さらに、伊藤の魅力は「身近にいそうな素敵な女性。でも実は身近にはいなくて、でも親しみが持てて、唯一無二のお芝居をしてくれる。現場ではもちろん視聴者の方にも距離感を感じさせないすごく素晴らしい表現をしてくださる方で朝ドラでもその魅力が出れば」と語り、伊藤に期待を寄せた。

また、石田と岡部のキャスティングは軸になる家族として吉田氏と話し合い、1番初めにオファーしたという。尾崎氏は石田について「自立した女性というイメージ。石田さんがお母さんとして立っていただけたら、これまでとは違った味が出るのでは」といい、岡部については吉田氏が脚本を担当していた女優の長澤まさみが主演を務めたドラマ「エルピス -希望、あるいは災い-」(2022/関西テレビ)、ABEMAオリジナルドラマ「ブラックシンデレラ」(2021)での姿を見て、「お調子者のキャラクターでコミカルさもありつつ、娘思いな部分を表現してくれる(と感じた)」と明かした。

◆「虎に翼」現場の雰囲気は?

現場での伊藤の様子について、「親しみやすい。色んなスタッフと壁が全然ない。気軽に話ができる方が主演だとスタッフもリラックして撮影ができる」とコメント。「僕と話している時もツッコミを入れてくれたり、遠慮がなくナチュラルな感じで現場にいてくれる」と振り返った。

家族とのシーンは、まだ撮影して日が浅いものの石田の凛とした部分と優しさ強さが垣間見えるシーンや岡部の明るくも家族思いな一面が見えるシーンもあり、「台本から役柄を膨らませて演じてくれている」と感心を寄せていた。

◆「虎に翼」見どころ解説

制作統括として、脚本を読んだ感想について問われると「とても面白いの一言。吉田さんは脚本を書く上で色んなで技術を持ち合わせていて、その中にパッションも埋め込まれている」と絶賛。「その時代に感じる女性たちの思い、怒り、悲しさなど共感できる部分もあり、エンタメとしても盛り上がれる。主人公を中心として躍動感のある本で、エンタメとしても幅広い視聴者に楽しんでもらえると思う」と自信を覗かせ「出演者からも面白いといってもらえて制作統括として嬉しい」と明かした。

内容について、主人公の幼少期は描かず、第1話から伊藤が登場するという。「法律の要素がありつつ、ホームドラマとしてスタート。半年間の中でうねりがあり、法律を勉強すると学園ドラマに、法曹界に進むとお仕事ドラマになる。半年間の中でジャンルがどんどん変わっていくので、視聴者の方が一緒に楽しんでいけるものになっている」といい、伊藤の法廷シーンについては「色んな法廷が出てくる。リーガルもののように熱弁を振るうシーンもあるとは思うが、これからの台本次第でもある。まずは伊藤演じる寅子が傍聴に行ってみるなどのシーンから法廷シーンが出てくると思う」と見どころを解説した。

視聴者層のターゲットについては「この時代に出す作品としてどうあるべきかを考えているため、年代層は意識していない」とコメント。「皆さんに楽しんでほしいと思いつつ、女性が自らのキャリアを築いていくリアルで共感できる物語を描いている」とし「女性がどのように見てくれるのか期待、楽しみなところがある。女性ではない方々であっても色んなことを考えて作っている」と話した。

◆「虎に翼」タイトルに込めた思いとは?

タイトルに込めた思いについての質問には「結構考えて決めた。朝ドラらしいタイトルもあるが、中国の『韓非子』から取り、日本の“鬼に金棒”と同じような意味で、虎みたいに恐ろしいものに翼を与えたらすごいことになるぞという意味」と「虎に翼」の言葉の意味を説明。三淵さんが、36年に1度の周期で巡ってくる「五黄の寅」の年生まれで、「持って生まれた運気がすごく強い女性」であることも由来の1つであるとし、「怖すぎるという意見もあったが、半年間で一生を生きていく強さが出ればいいなと(思った)。親しみやすいタイトルではないが『個性としてありだよね』と意見がまとまった」とタイトル決定の経緯と思いを語った。

◆伊藤沙莉ヒロイン朝ドラ「虎に翼」

同作は、現在放送中の「らんまん」、2023年度後期「ブギウギ」に続く、110作目の朝ドラ。同作のモデルは日本初の女性弁護士・三淵嘉子さん。激動の時代を生きた1人の女性法曹とその仲間たちの波乱万丈の物語として大胆に再構成し、登場人物名や団体名などは一部改称して、フィクションとして描いていく。伊藤は主人公・猪爪寅子(いのつめ・ともこ)を演じ、脚本を吉田氏が務める。(modelpress編集部)

◆物語

昭和のはじめ、日本初の女性専門に法律を教える学校ができます。そこへ集ったのは、当時の日本のどこにも収まれない、溢れ出す何かを抱えた女性たちでした。この物語の主人公・猪爪寅子も、そんな収まれない女性。周囲から“魔女部”と陰口を叩かれた女性だけの学び舎で、彼女たちは自らの道を切り開くため法律を学んでいきます。

昭和13年(1938)、卒業生から日本初の女性弁護士が誕生します。寅子もその一人として日本中から注目され憧れの的になります。しかし弁護士として意気揚々と世に出た彼女たちを待ち受けていたのは、戦争へと突き進んでいく日本でした。法学という社会に羽ばたく翼を得たはずが、それを使える場は急速に消えてしまいます。

昭和20年(1945)、焼け野原に立つ寅子は全てを失っていました。明日生きるため頼れるのは、かつて学んだ法律だけ。彼女は裁判官になることを決意。戦争で親を亡くした子どもや苦境に立たされた女性たちのため、家庭裁判所の設立に奔走することになります。

そして、寅子はついに裁判官になります。彼女とその仲間たちは、政治でも経済でも解決できない、追いつめられた人々の半径5メートルの世界を見つめ、その苦境から救うため情熱をもって向き合っていきます。

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