ベリンガムやエンバペら…シーズン序盤戦の欧州5大リーグのベストイレブンは?

 ヨーロッパの各国リーグは全日程の5分の1ほどが終了し、徐々に今シーズンの勢力図が見えてきた。それと同時に今シーズンの主役になりそうな選手も分かってきた。ということで欧州5大リーグのシーズン序盤戦のベストイレブンを見てみよう。

 データを元に選手の採点を付けているデータサイト『WhoScored』による、今シーズンここまで最も活躍している「欧州5大リーグのベストイレブン」がこちらだ。

[写真]=Getty Images

■GKミケーレ・ディ・グレゴリオ(モンツァ/イタリア人)

 今季ここまで欧州5大リーグで最高の採点を誇っているゴールキーパーはセリエAで7位と健闘しているモンツァの守護神、ミケーレ・ディ・グレゴリオ(26歳)だ。インテルの下部組織で育ったキーパーは、2021-22シーズンにセリエBのモンツァにローン移籍して昇格に貢献し、そのまま完全移籍した。今季はどれだけ失点を防いだかを数値化した「PSxG-GA」(シュートが打たれた後の被ゴール期待値―実際の失点数)が「3.1」。自身の力だけで3失点も防いでおり、これはセリエAでは1位。欧州5大リーグで見るとウェストハムのGKアルフォンス・アレオラ(3.5)に次いで2位となっている。『WhoScored』の採点は平均「7.3」でベストイレブンに選出された。

■右SBキーラン・トリッピアー(ニューカッスル/イングランド代表)

 右サイドバックはニューカッスルのイングランド代表DFキーラン・トリッピアー(33歳)だ。経験豊富なサイドバックは高精度のキックが持ち味で、ここまでリーグ戦で5アシスト。これは欧州5大リーグでも1位タイの数字となっており、平均「7.61」の採点でベストイレブンに選出されている。

■左SBアルフォンソ・デイヴィス(バイエルン/カナダ代表)

 先日の親善試合で日本戦にも出場したアルフォンソ・デイヴィスが左サイドバックに選出された。日本戦ではオウンゴールを献上したデイヴィスだが、今季ブンデスリーガでは3アシストを記録しているほか、データサイト『FBref』によると前方へのボール運びはリーグ1位。好守両面でチームに貢献して「7.46」という高い採点を得ている。

■CBヨアキム・アンデルセン(クリスタル・パレス/デンマーク代表)

 今季センターバックで最も活躍しているのは「7.57」という高採点を得たクリスタル・パレスのDFヨアキム・アンデルセン(27歳)だ。守備のリーダーとしてリーグ最多タイとなる4つのクリーンシートに貢献しているほか、的確なフィードで攻撃の起点となっている。さらに今季はすでに2ゴールをマーク。9月末のマンチェスター・ユナイテッド戦ではストライカーも顔負けのボレーシュートを叩き込んでチームを1-0の勝利に導き、9月のクラブ月間最優秀選手に選ばれた。

■CBルーカス・マルティネス・クアルタ(フィオレンティーナ/アルゼンチン代表)

 アンデルセンに次ぐ高採点(7.53)を獲得しているのはフィオレンティーナのDFルーカス・マルティネス・クアルタだ。アルゼンチン代表の27歳も、今季ここまで2ゴールと攻撃面で貢献しているほか、リーグ4位のタックル数で体を張った守備も披露。彼が出場しなかった9月のインテル戦で0-4の大敗を喫したのは偶然ではないのかも…。

■右MFレロイ・サネ(バイエルン/ドイツ代表)

 右サイドには世界的ウィンガーが入った。バイエルンのレロイ・サネは今季キャリア最高のパフォーマンスを見せており、ここまでリーグ戦7試合で6ゴール。ブンデスリーガでのシーズン自己記録である8ゴールまであと2点に迫っている! 新加入のイングランド代表FWハリー・ケインとも見事な連係を築いており、6ゴールのうち3ゴールがケインのアシストによるもの。ケインのプレイメーカーの能力を存分に引き出しており、「8.34」という高採点を得ている。

■左MFキリアン・エムバペ(パリ・サンジェルマン/フランス代表)

 左サイドは世界最高プレーヤーの一人であるPSGのキリアン・エムバペだ。3トップの左サイドを任されることが多い24歳だが、今回のベストイレブンは「4-4-2」のため左MFとして選出された。5シーズン連続でリーグ・アン得点王に輝いているアタッカーは今季もここまで7ゴールで得点ランク1位。今季「7.80」の採点はリーグ・アンでは断トツの1位の数字となっており、文句なくベストイレブンに選出されている。

■CMFジュード・ベリンガム(レアル・マドリード/イングランド代表)

 白い巨人に加入して圧倒的な存在感を放っている20歳の怪物も選出された。ラ・リーガでは8試合で「8ゴール・2アシスト」。5ゴールの日本代表MF久保建英などを抑えて得点王争いで独走している。ちなみにレアル・マドリードの選手がラ・リーガでの最初の8試合で8ゴールを奪うのは21世紀に入ってからは初めてのこと。あのクリスティアーノ・ロナウド(7ゴール)よりもハイペースでゴールを決めていることになる。圧巻のパフォーマンスで今季ラ・リーガでは最高の「8.26」の高採点を得て選出された。

■CMFヨナス・ホフマン(レヴァークーゼン/ドイツ代表)

 ベリンガムの相棒を務めるのは31歳のヨナス・ホフマンだ。今オフにレヴァークーゼンに加入したホフマンはチームの攻撃をけん引し、開幕7試合で勝ち点19というクラブ記録に貢献している。キャリア初となるブンデスリーガ3試合連続ゴールをマークするなど、ここまで7試合で4ゴール・3アシストの数字を残して「7.91」という高い採点を得ている。

■FWヴィクター・ボニフェイス(レヴァークーゼン/ナイジェリア代表)

 前線には今オフにベルギーのロイヤル・ユニオン・サン・ジロワーズからレヴァークーゼンに加入した22歳のストライカーが選ばれた。ボニフェイスは開幕戦こそ無得点に終わったが、その後はブンデスリーガ史上3人目となるデビュー戦から5試合で3度の複数ゴールという快挙を成し遂げ、ここまで7試合で7ゴール。好調なチームのストライカーとして常にチャンスに絡んでおり、シュート数とゴール期待値は共に欧州5大リーグで1位の数字を記録。採点でも「8.26」という高い数値をマークしている。

■FWセール・ギラシ(シュトゥットガルト/ギニア代表)

 今季の欧州5大リーグで一番のサプライズはこの選手。今季シュトゥットガルトでリーグ戦7試合に出場して13ゴールを叩き出しているFWセール・ギラシ(27歳)だ。13ゴールというのはブンデスリーガ開幕7試合でのゴール記録。あのロベルト・レヴァンドフスキを超えたのだ。さらに「一人で64チームと同等以上の活躍」をしているという。『Opta』によると、欧州5大リーグに所属する96クラブのうち、今季ここまでチーム得点数がギラシの得点数(13ゴール)以下に留まっているクラブが64チームもあるというのだ! プレミアリーグではチェルシー(11得点)、マンチェスター・ユナイテッド(9得点)、セリエAではラツィオ(10得点)などもギラシ一人に屈していることになる…。

(記事/Footmedia)

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