北九州~久留米が「大動脈」に? 「国道322号」バイパス&4車線化が各地進行中 超難所もクリア!

北九州~久留米が「大動脈」に?

北九州~久留米が「大動脈」に?

 福岡県の大都市は、北西に福岡市、北東に北九州市がありますが、それに次ぐ規模なのが南西の久留米市です。 このうち、北九州市と久留米市をつなぐ道路ネットワークは国道322号ですが、長年貧弱なままで、結局のところ九州道で福岡市を経由するしかない状況でした。 その国道322号ですが、各地でバイパス事業が進んでおり、生活道路から脱却しつつあります。いま、どこで何が完成済みで、どこが進行中なのでしょうか。【香春大任バイパス】 北九州市内から香春町までは1998年に4車線道路で完成していましたが、その先が長らく狭い昔ながらの道路でした。バイパスが暫定2車線で完成したのが2020年のことで、さらに4車線化の工事中。追加のトンネル掘削工事も2年目となっています。 香春町内で東西にクロスする国道201号も周辺で4車線化が進行中、北九州市から各方面へ抜けるルートとして、国道322号はハブの存在になりつつあります。香春大任バイパスの先は「田川バイパス」として、田川市南部をまっすぐ南東へ抜けています。【嘉麻バイパス】 嘉麻市の旧山田市~旧嘉穂町は昔ながらの秋月街道の生活道路になっていて、途中にクネクネと狭い峠越えがあります。これを一気にショートカットする道路で、ことし8月には山を抜ける「山田トンネル」(延長431m)が貫通。開通目標は2027年度としています。具体的なルートはWeb上で公表されておらず、開通を待つしかありません。

北九州~久留米の「最大の難所」もクリア

【千手バイパス】 嘉麻バイパスの先の、旧嘉穂町旧千手村の集落を、西側に一気にショートカットしていく2.3kmの2車線道路で、2019年に開通しています。【八丁峠道路】 その先にある、北九州~久留米の最大の難所と言えるのが、高低差400m近い八丁峠でした。長く狭い急勾配・急カーブが連続し、大雨時や冬季に通行止めとなるなど、ネットワークとして使えない区間でした。 2019年、その峠を長さ3791mの「八丁トンネル」などで一気に抜けていく八丁峠道路が開通。いよいよ久留米への短絡ルートとして現実味を帯びてくる、大事業の完成となったのです。内陸部の自動車工場にとっても、東海岸の苅田港への輸送経路として、大きな利便性が確保されました。【甘木バイパス】 旧甘木市の中心街も昔ながらの道路のままで、特に甘木鉄道・西鉄の甘木駅前ではクランク状のルートとなっています。これをまっすぐの線形にし、走りやすい広い2車線道路へ拡幅する事業です。開通目標は2026年度としています。【第2大刀洗バイパス】 平成時代に開通した「甘木大刀洗バイパス」の西側で事業中の、2.6kmのバイパスです。T字路になっている鵜木交差点をそのまままっすぐ伸ばしていく形になるようです。すでに現場では現道拡幅をふくめた工事が始まっていますが、詳細な事業内容が関係者以外に公表されておらず、ルートや構造は謎に包まれています。 このほか、北九州市と久留米市をむすぶあらたな高規格道路「福岡南北道路」なる構想が九州地方整備局の広域ビジョン挙げられていますが、今のところ具体的な動きは皆無で、地方議会で論議された形跡もありません。

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