米国務省 アルゼンチンへのF-16売却承認 同国の経済状況も考えられたプランを提出か

あとは購入資金が問題?

実現すれば久しぶりの超音速機

 アメリカ国務省は2023年10月12日、デンマークにあるF-16戦闘機のアルゼンチンへの売却と、同国の困難な経済状況の中で、機体を購入するための融資プランを正式に承認したと発表しました。

 この承認はアメリカ議会で許可され、既に移送の承認書は駐アルゼンチン大使に手渡されたとのことです。 アメリカ国務省政治軍事局の公式X(旧:Twitter)では、今回の売却許可について「我々の緊密な防衛関係とアルゼンチン空軍近代化努力に対する断固たる支援を再確認するものである」としています。 移管が提案されたF-16の総数は32機になるようです。なお、南米メディアなどの報道によると、アルゼンチン向けにデンマークが輸出するF-16は、ブロック10とブロック15という旧式のタイプとみられています。 しかし、2015年にフランス製の「ミラージュIII」戦闘機が退役して以降、超音速戦闘機がゼロになっていたアルゼンチン空軍にとってみれば、久しぶりの超音速戦闘機となります。 アルゼンチンの次世代戦闘機の候補としては、ほかに中国とパキスタンが共同開発したJF-17「サンダー」やインド国産機である「テジャス」が残っています。この2機にはアルゼンチンへの輸出が許可されていないイギリス製の射出座席が搭載されていますが、別の射出座席を搭載する提案も出ています。 あとはアルゼンチンがアメリカの案を受け入れるか、ほかの国の案を受け入れるかですが、2023年の年インフレ率が100%を超えることが確実視されるなど、経済危機を迎えているアルゼンチンが、今後どういう方針を取るかはまだ不透明です。

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