
<富士通レディース 初日◇13日◇東急セブンハンドレッドクラブ(千葉県)◇6697ヤード・パー72>
ツアー未勝利の阿部未悠が6アンダーの首位タイで初日を終えた。直近2試合で予選落ちと悪い流れが続いた阿部だが、「今日はかみ合っている」と笑顔で1日を振り返った。
昨年も4位タイと好成績を残し、相性のいいコース。「得意まではいかないですけど、好きなコース」とお気に入りのようだ。昨年のいいイメージもあり、試合が始まる前から「今週こそは!」と期待を胸に乗り込んだ。コースに対して「ティショットが打ちやすい」と話す阿部は、ドライバーが得意。それも相まって単独首位に躍り出た。
また、気持ちの面でも変化があった。「もっといいスコアを出したい、もっと上に行きたいと考えすぎていた」と気持ちと結果が反比例することに、大きな落差を感じていた。「慌てずにいい流れに乗ることを意識した」と今は落ち着いてゴルフができる状態になったのが好スコアにもつながった。
シーズンも後半戦に入り、現在のメルセデス・ランキングは36位。今年の優勝者やランキング上位者など、その年に活躍した選手しか出られない最終戦の出場も意識してしまう時期だが、「考えすぎても焦るから、目の前の1打に集中する」と冷静に話し、まずは今大会で結果を出すことに専念する。
2000年度生まれのプラチナ世代の一角。同学年が優勝、世界へと羽ばたいていくなか、落ち着いて初優勝へ突き進む。(文・齊藤啓介)