CL最年少先発記録を塗り替えたバルサFWヤマル、試合中の“ある行動”で記憶にも残る一戦に?

 バルセロナは4日、チャンピオンズリーグ(CL)・グループH第2節でポルトを1-0で下した。同試合でスターティングメンバーに名を連ねたスペイン代表FWラミン・ヤマルが、CLでも大会最年少先発記録を塗り替えた。

 9月19日に行われた今季のCL初陣で、ロイヤル・アントワープ(ベルギー)を5-0で撃破したバルセロナは、第2節でポルトの本拠地『エスタディオ・ド・ドラゴン』に乗り込んだ。試合は前半アディショナルタイム、ピッチ中央付近で相手のバックパスが短くなったところを見逃さなかったドイツ代表MFイルカイ・ギュンドアンがスペースへ運んでスルーパスを送ると、背後のスペースへ抜け出したスペイン代表FWフェラン・トーレスが左足でゴールネットを揺らした。後半にはポルトの猛攻を受けながら、ドイツ代表GKマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンを中心とした守備陣が集中を切らさず、無失点で凌ぎ切る。最終的に試合は1-0でタイムアップを迎え、バルセロナが2連勝を飾った。

 同試合に右ウイングのポジションでスタメン出場したヤマルは、ロイヤル・アントワープ戦では68分からピッチに送り出されていたため、これが自身初のCLでの先発出場だった。ヤマルは16歳と83日で“欧州最高峰の舞台”で先発したこととなるが、データサイト『Opta』によると、これはCL史上最年少でのスタメン出場という記録になったという。1992-93シーズンに大会名称が「チャンピオンズリーグ」となって以降、これまでの最年少記録は元ナイジェリア代表DFセレスティン・ババヤロ氏が保持。同氏はアンデルレヒトに在籍していた1994-95シーズン、16歳と86日という年齢でグループステージ第5節ステアウア・ブカレスト戦のピッチに立っていた。ヤマルはババヤロ氏が保持していた記録を3日上回ったこととなる。

 昨季のラ・リーガでクラブ史上最年少となるトップチームでの公式戦デビューを飾ったヤマルは、今季に入ってからはスタメンでの出場機会を増やし、ここまで公式戦5試合に先発、5試合に途中出場している。第2節カディス戦では21世紀のラ・リーガにおける最年少先発出場記録を塗り替えただけでなく、9月8日にはスペイン代表の史上最年少出場とゴール記録も更新していた。

 また、ポルト戦のヤマルはプレーや記録面とは異なる“ある行動”でも大きな注目を集めていた。バルセロナがポルトの猛攻を受けていた70分前後、ヤマルは突如ピッチを後にした。試合中に理由が明かされることはなかったが、スペインメディア『ムンド・デポルティーボ』によると、トイレに行くためにピッチを離れていたという。

 試合後、バルセロナを率いるシャビ・エルナンデス監督は、ヤマルが試合中に体調不良を訴えており、タイミングを見てヤマルをトイレに行かせたことを明かしている。77分には当初バルセロナのポルトガル代表DFジョアン・カンセロのハンドによりポルトにPKが与えられたものの、直前にポルトのカナダ代表MFステファン・ユースタキオのハンドが確認されてPKが取り消しになった場面にて、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の判定結果を待つために数分ほど試合が中断されたが、シャビ監督はこの場面まで交代枠を切らずにヤマルの帰りを待っていた。だが、PKが取り消しとなる判定が伝えられると、トイレから戻ってこないヤマルに代えて元スペイン代表DFマルコス・アロンソをピッチへ送り出している。なお、お腹を下していたヤマルだったが、最終的に便が出ることはなかったようだ。

 ヤマルにとって、大会最年少スタメンで記録に残っただけでなく、体調不良による衝撃エピソードで記憶にも残るCLでの先発デビュー戦となった。

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