VARミスのトッテナム戦再試合を希望? クロップ監督「実現しないだろうけど」

 リヴァプールを率いるユルゲン・クロップ監督は、誤審のあったトッテナム戦の再試合を望んでいるようだ。4日、イギリスメディア『スカイスポーツ』が伝えている。

 リヴァプールは9月30日に行われたトッテナム戦で2選手が退場となったこともあり、1-2で敗れた。しかし、大きな問題となっているのは34分にルイス・ディアスがネットを揺らした場面で、オフサイドではないとVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)で確認されたものの、審判間のやりとり不足で誤った判定が下され、リヴァプールの得点は認められずに再開された。

 試合終了後にプレミアリーグのプロ審判協会(PGMOL)は「重大な人為的ミス」があったことを認め、リヴァプールに謝罪したことを明らかに。一方のリヴァプールは「競技規則が正しく適用されず、スポーツとしての誠実さが損なわれたことは明らかだ」など正しい判定が下されなかったことへの不満を表明する異例の声明を発表。実際の試合中に審判間で交わされていた会話を公開することを要求し、プレミアリーグは3日に物議を醸した場面の審判間の会話を公開する事態となった。

 音声公開を受け、改めてこのことについて聞かれたクロップ監督は「サッカーほど大きく重要なことは適切な方法で対処することが本当に重要だと思う。フィールド上の主審、線審、第4審判、今回は特にVARも関わったが、意図的にこうなったわけではない。明らかなミスであり、その後に解決策があったのではないかと思う」と語りながら、次のように自身の考えを明かした。

「おそらく、私に言ってほしくない人もいるだろうが、リヴァプールの指揮官としてではなく、一人のサッカーに携わる人間として唯一の解決策は再試合であるべきだと思う。でも、おそらくそれは実現しないだろうけどね」

「(再試合への)反対論はおそらくその門を開けてしまえば、誰もがそれを求めてしまうということだろう。状況は前例のないもので、私は56歳で間違った決断や難しい決断には慣れているが、このようなことは私が覚えている限りでは起きたことがないと思う」

「だからこそ、再試合が正しいことだと思う。もし、同じようなことが起きたら、また再試合が正しいことだ。それか、主審が両指揮官を集めて『申し訳ない。私たちはミスをしたけど、解決策がある。リヴァプールの得点を認めて、そこから再び始めましょう』とすることができるようにするべきだと思う」

「私は誰に対しても怒ってはいない。全くね。私たちは彼らを責めるべきではない。彼らは間違いを犯して、ひどい夜を過ごしたことは100パーセント間違いないだろう。私にとってはそれで十分だ。誰もこれ以上の罰は必要ない」

 なお、報道によると、プレミアリーグが再試合は検討しないという方針に変更はないことが伝えられているが、果たして判定ミスによって起こった大騒動はどのような結末を迎えるのだろうか。

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