テレビ東京、ジャニーズ会見受け声明 今後の方針は「事実関係を確認したうえで」

【モデルプレス=2023/10/02】故・ジャニー喜多川氏の性加害問題を認めたジャニーズ事務所が10月2日、新体制についての会見を都内にて実施。この会見を受け同日、テレビ東京が声明を発表した。

【写真】混乱のジャニーズ会見、記者に訴えかける井ノ原快彦

◆テレビ東京、ジャニーズ会見受けコメント

ジャニーズ事務所は会見にて、社名変更を含む今後の会社運営、被害者への補償・救済などの方針を発表。これに対しテレビ東京側は「ジャニーズ事務所の発表内容は、経営ガバナンス強化や被害者救済の早期実施などを求めたテレビ東京ホールディングスの申し入れに沿った内容であり、解体的な出直しに向けて一定の前進はあったと受け止めています」と一定の評価を示しつつも「不明確な事項が多い」と指摘。そのためこれからの方針については「ジャニーズ事務所に事実関係を確認したうえで、今後の当社の方針を決めたいと考えています」と明らかにした。

テレビ東京はこれに先駆け9月14日、ジャニーズ事務所に対し経営改革などの対応を急ぐよう書面で申し入れたことを報告。「同族会社からの脱皮や経営の透明性向上などにより経営ガバナンスの強化を明確に進めるとともに、ジャニー喜多川元社長による性被害者への補償を早期に実現するよう求めました」とした。

またタレントの起用については「既存番組の出演者など契約済みのタレント起用を除き、10月の新体制発足で具体的な成果を得られたと確認できるまでは、ジャニーズ事務所への新規の出演依頼は極めて慎重に判断する方針」と明かしていた。

◆ジャニーズ事務所、社名変更・新会社設立へ

ジャニーズ事務所はタレントの育成業務を完全に撤退し、被害者への補償業務のみを行っていくとして新会社名「SMILE-UP.(スマイルアップ)」を発表。現所属タレントについては、新たに設立するたエージェント会社と個別に契約を結んで活動するとした。新エージェント会社の社長は東山紀之、副社長には井ノ原快彦が就任し、会社名はファンクラブで公募するという。

◆ジャニーズ性加害問題

ジャニーズ事務所は9月7日の会見で、初めてジャニー喜多川氏の性加害があったことを認め謝罪し、藤島ジュリー景子氏の引責辞任、東山の新社長就任を発表。その際には、ジャニーズ事務所の社名を存続することも伝えていた。

その後、9月19日に取締役会を開催したことを報告。「藤島が保有する株式の取り扱い、被害補償の具体的方策、社名変更、所属タレント及び社員の将来など、今後の会社運営に関わる大きな方向性についてあらゆる角度から議論を行い、向かうべき方針を確認いたしました」と説明し、本会見ではその進捗内容を具体的に報告するとしていた。

また10月2日、会見前に公式サイトにて「弊社は、『外部専門家による再発防止特別チーム』(以下「特別チーム」といいます。)からの提言を踏まえ、以下の各項目の再発防止策を講じております」とグループ人権方針の策定やジャニーズJr.の相談係として機能する「ホスピタリティー担当者」の人員増加など、11項目の再発防止策を実行していることを発表した。(modelpress編集部)

◆テレビ東京声明全文

ジャニーズ事務所の記者会見について

ジャニーズ事務所は本日、記者会見を開き、ジャニー喜多川元社長による所属タレントらへの性加害問題について、経営ガバナンスの強化策や再発防止策、被害者への補償に対する考え方などを改めて発表しました。

ジャニーズ事務所の発表内容は、経営ガバナンス強化や被害者救済の早期実施などを求めたテレビ東京ホールディングスの申し入れに沿った内容であり、解体的な出直しに向けて一定の前進はあったと受け止めています。ただ、発表内容については不明確な事項が多いため、ジャニーズ事務所に事実関係を確認したうえで、今後の当社の方針を決めたいと考えています。

以上

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