浦和、下位に低迷する横浜FCと痛恨の1-1ドロー決着…首位・神戸との勝ち点差は「8」に

 明治安田生命J1リーグ第29節が29日に行われ、浦和レッズと横浜FCが対戦した。

 前節はFWホセ・カンテの退場で数的不利に陥りながら、ガンバ大阪を3-1で撃破した浦和レッズ。リーグ戦では3試合ぶりの白星となったが、AFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)やYBCルヴァンカップを含めた直近の公式戦では9試合負けなしと好調を維持している。リーグ戦連勝をかけてホームに迎えるのは、現在2連敗中の横浜FC。17位ながら、今シーズンは首位のヴィッセル神戸や2位の横浜F・マリノスを破っており、3位の浦和にとっても油断ならない相手だ。

 序盤に攻勢に出たのは横浜FC。2分には鋭いハイプレスでボールを回収すると、カプリーニがマルセロ・ヒアンとのパス交換でボックス内右に侵入。そのまま右足を振り抜くも、シュートは惜しくも枠の左へ。5分には左サイドを突破した小川慶治朗が中央へ折り返し、最後はカプリーニがシュートを放つも、相手DFのブロックに阻まれた。対する浦和は7分、右サイドを攻略した酒井宏樹が鋭いクロスを送るも、小泉佳穂のヘディングシュートは枠を外れた。

 試合の均衡が破れたのは15分、敵陣右サイドでのパス交換からマルセロ・ヒアンにボールが渡り、カプリーニとの連携でボックス手前まで侵入する。一度は相手DFの対応に遭うも、ルーズボールをマルセロ・ヒアン自らが拾って左足を一閃。強烈なシュートがゴール左隅に突き刺さり、アウェイの横浜FCが先手を取った。ビハインドを負った浦和だが36分にアクシデント発生。鼠径部を痛めたブライアン・リンセンが興梠慎三との交代を余儀なくされた。

 その後は浦和がボール保持率を高め、最前線の興梠を起点に幾度となく敵陣ボックス内に侵入する。しかし、相手DFの粘り強い対応に遭い、決定的なシュートを放つことができない。横浜FCもカウンターのチャンスを逃し、前半はこのまま0-1で終了した。

 ハーフタイムに3枚替えを敢行した浦和は、後半立ち上がりから攻勢を強める。47分には途中出場の大畑歩夢がボックス手前中央から左足で強烈なシュートを放つ。相手GKがセーブしたこぼれ球をこちらも途中出場の関根貴大が押し込みにかかったが、DFの身体を張ったブロックに阻まれた。対する横浜FCは50分にカウンターからチャンス。カプリーニのパスに抜け出したマルセロ・ヒアンがボックス内からシュートを放つも、枠を捉えることはできなかった。

 ゲームを優位に進める浦和は72分、最前線で関根からのパスを引き出した興梠がボックス内左へ侵入すると、対応したンドカ・ボニフェイスに倒されPKを獲得。これをアレクサンダー・ショルツがゴール左上隅に沈め、ホームチームが試合を振り出しに戻した。浦和は直後にも関根が強烈なミドルシュートを放つが、ゴール右下を捉えたボールはGK永井堅梧にセーブされ逆転には至らない。

 終盤にかけては両チームがゴール前に迫るシーンを作るも、互いにラストパスやフィニッシュの精度を欠き、勝ち越しゴールを奪うことができない。試合はこのまま1-1で終了し、両チームが勝ち点「1」ずつを分け合う結果となった。浦和は公式戦10戦無敗としたものの、首位ヴィッセル神戸との勝ち点差は「8」に拡大。対する横浜FCはリーグ戦4試合未勝利となっている。次節、浦和はACLとYBCルヴァンカップ・準決勝を挟み20日にホームで柏レイソルと、横浜FCは21日にホームでFC東京と対戦する。

【スコア】
浦和レッズ 1-1 横浜FC

【得点者】
0-1 15分 マルセロ・ヒアン(横浜FC)
1-1 74分 アレクサンダー・ショルツ(浦和レッズ/PK)

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