シャルケは27日、クラブを率いるトーマス・ライス監督、およびアシスタントコーチのマルクス・ゲルハウス氏の解任を発表した。なお、新監督が決定するまでの期間は、アシスタントコーチを務めていたマティアス・クロイツァー氏が暫定的に指揮を執ることが伝えられている。
現在49歳のライス氏はボーフムのトップチームのアシスタントコーチやアカデミーの監督、さらにはヴォルフスブルクのU-19チームの指揮官などを歴任し、2019年夏にボーフムのトップチームで監督に就任。2022-23シーズンはブンデスリーガ開幕から6連敗を喫し、2022年9月に解任が決まったものの、およそ1カ月後にはフランク・クラマー氏の後任としてシャルケに指揮官として招聘された。同シーズンは開幕から黒星が続いていたものの、年明けには8戦無敗など一時的に成績は向上。だが、最終的にクラブは17位でシーズンを終え、残留へ導くことはできなかった。
シャルケとして2シーズンぶりに戻ってきたブンデスリーガ2部でも今季は開幕から苦しいスタートとなり、第7節終了時点での成績は2勝1分4敗。現時点での順位表では降格圏内の16位に沈んでおり、“ライス体制”はおよそ1年間で幕を閉じることとなった。
クラブの競技部門取締役を務めるペーター・クネーベル氏は「マクデブルク戦での士気を高める勝利の後、我々はザンクトパウリでのさらなる進歩を期待していた。だが、我々は残酷な後退を受け入れなければならなかった」と、4-3で今季のリーグ戦2勝目を飾ったホームでの第6節の後、第7節でザンクトパウリに1-3で敗れたことが最後の決め手になったと明かした。
「我々はこの数日間、集中的に協議を重ね、クラブのために今すぐこの決断を下さなければならないという結論に達した。我々の目標は、シーズン開幕以降続いている全体的にネガティブな流れを断ち切ることだ」
「我々はトーマス・ライスとともに、スポーツ面での低迷から抜け出すため、最後まで全力を尽くした。しかし、ここ数日の社内での話し合いの結果、短期的・中期的に成功するという確信が持てなくなり、しばらく続いているネガティブな流れに歯止めをかけるべきだという結論に至った。だからこそ、我々は新しい道を歩むことにしたのだ」
また、ライス監督については「トーマスがシャルケで指揮を執ること決断したのは1年前。私たちは、トーマスの仕事、そしてプライベート双方の未来において多くの幸せが訪れることを願っている」とメッセージを送った。
シャルケは29日に敵地でのブンデスリーガ2部第8節バーダーボルン戦を控えている。同試合はクロイツァー暫定監督の初陣となる。なお、シャルケに所属している上月壮一郎は負傷の影響で昨季の終盤戦を棒に降ったが、今季は開幕からメンバーに帯同。第7節終了時点で全試合メンバー入りし、1試合に先発出場、3試合に途中出場している。