「赤城」に続き空母「加賀」の撮影も成功 ミッドウェー沖 “戦艦だった”名残も捉える

甲板上の構造物は破壊し尽くされていました。

海底における「赤城」との違いは

 非営利団体「オーシャン・エクスプロレーション・トラスト」が運営する海洋探査チーム「ノーチラス」は2023年9月20日、北太平洋のミッドウェー沖で、海面下5200mに沈む旧日本海軍の航空母艦「加賀」を調査したと発表しました。実施日は9月10日で、同日には付近に沈む旧日本海軍の空母「赤城」と、アメリカ海軍の空母「ヨークタウン」も調査しています。「ノーチラス」によると、「加賀」は「赤城」以上に損傷が激しかったそう。鋼板には多くの錆が見られたほか、上甲板の構造物の大部分は吹き飛んでおり、発見できなかったといいます。それもそのはず「加賀」は空襲を受けた際に大火災に見舞われ、爆発しながら沈没していったのでした。飛行甲板も大きく破壊されており、上部格納庫も損傷がひどいといいます。 また、写真では甲板下にある大型砲塔も捉えられています。旧国名に由来する艦名からも分かる通り、「加賀」は当初 戦艦として建造され、砲戦にも参加できるような兵装を備えていたのでした。「加賀」は太平洋戦争中の1942(昭和17)年6月5日、ミッドウェー海戦においてアメリカ軍航空機の空襲を受け沈没。上述の通り、当初は戦艦として計画されましたが、海軍軍縮条約のもとで空母化改装され、飛行甲板がひな壇式の三段式空母として1927(昭和2)年3月に竣工しました。1938(昭和13)年8月には、大きな飛行甲板を1枚にした一段全通式の空母に改装され、1941(昭和16)年12月には太平洋戦争開戦の契機となった真珠湾攻撃に参加しています。

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