「敵防空網の壊し屋」EC-37B電子攻撃機 米空軍に納入 まるで“まな板”付けたビジネスジェット

そのうち日本に飛んでくるかも。

40年使ったEC-130Hは退役の予定

 イギリスに本社を置く多国籍防衛企業のBAEシステムズは2023年9月12日、最新鋭の電子戦機EC-37B「コンパスコール」の最初の機体をアメリカ空軍に納入し、運用テストを開始したと発表しました。 EC-37B「コンパスコール」は、敵の通信やレーダー、ナビゲーションシステムなどを広範囲に妨害することで、敵部隊や兵器などの通信や指揮統制ネットワークを阻害し、敵側の防空体制を破壊することを主な任務とする、いわゆる電子攻撃機です。 ベースになっている機体は、アメリカのガルフストリーム社が製造する大型ビジネスジェット「G550」で、そこにアメリカの情報技術テクノロジー企業であるL3ハリス・テクノロジーズが開発した電子戦システムを搭載しています。

 従来、アメリカ空軍ではこの種の電子戦機としてC-130H「ハーキュリーズ」輸送機に所要の改装を施したEC-130H「コンパスコール」を用いてきました。しかし、プロペラ機のため速度が遅く、また高高度飛行にも向いていなかったとのこと。 EC-37Bは、前出のとおり最新の大型ビジネスジェットがベースのため、速度、航続距離、高高度性能のすべてにおいてEC-130Hを上回っています。また、機動性も優れているため、生残性も向上していることから、より高い作戦能力を発揮できるとしています。 BAEシステムズとL3ハリス・テクノロジーズは、今回引き渡した機体を含めて合計10機のEC-37Bをアメリカ空軍に引き渡す予定で、それに伴い約40年間運用してきたEC-130Hは退役する計画です。

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