コーセー、ジャニーズタレントの新たな起用見送り「他社への移籍」「別組織の設立」など方策も提案 松本潤・Snow Man目黒蓮ら過去に起用

【モデルプレス=2023/09/16】故・ジャニー喜多川氏の性加害問題をめぐり、化粧品会社のコーセーが9月15日、公式サイトを通じてジャニーズ事務所への対応について報告するとともに、所属タレントとの新たな契約や起用を見送ることを発表した。

【写真】Snow Man目黒蓮、8月に起用されたばかりのコーセーCM

◆コーセー、ジャニーズタレントへの対応

まず、同社の人権方針に基づいて「いかなる性加害も絶対に許されるものではない」とした上で、ジャニーズ事務所に対し「長年に亘り事務所と契約をしてきた企業として、人権尊重の徹底や、被害にあわれた皆さまへの補償が少しでも早く進むよう、改革や取り組み状況の報告を求め、必要に応じて情報提供を要請するなど、事務所の適切なガバナンス体制の確立を注視してまいります」と被害者への対応やガバナンス体制の整備を求めた。

一方で、所属タレントやスタッフの状況を危惧し「才能あるタレントやスタッフの皆さまが、一日も早く活躍の場に復帰できる仕組みの確立についても、強く要請してまいります」と明記した。

また、「『被害者の補償とガバナンス確立』と『所属タレントやスタッフの救済』の双方が円滑かつ迅速に進むことこそ最も重要と考えており、それには、この二つを明確に分離し、並行して進めることができる状態にすることが必要と考えます」と考えを明確にし、「そのためには現在のジャニーズ事務所には被害者の補償に専念していただくべきと考えており、現在の所属タレントの皆さまや、そのマネジメント機能については、他社への移籍や、ガバナンス体制の整備された別組織の設立などの方策によって、早急に対応すべきであると伝えていく所存です」と所属タレントに対して移籍や別組織の設立などの提案もしていた。

同社は十分な改善が認められるまで、ジャニーズ事務所所属タレントの新たな契約や起用は見送り、契約タレントのテレビCMの放映は全て終了しているという。現時点ではWebサイトからの削除や店頭の販促物の撤去等は予定していないが「お客さまのご意見や流通企業の意向を踏まえ、適切に対応してまいります」としている。

同社の広告には、これまで嵐の松本潤やSnow Manの目黒蓮が起用されている。また、Snow Manの渡辺翔太を広告に起用していた子会社のアルビオンも同様の声明を発表している。

◆ジャニーズ性加害問題

ジャニーズ事務所は9月7日の会見で、初めてジャニー喜多川氏の性加害があったことを認め謝罪。藤島ジュリー景子現社長の引責辞任、東山紀之の新社長就任を発表した。

13日には、同問題に関する被害補償及び再発防止策について、「再発防止特別チームからの提言に従い、被害者救済委員会を設置するとともに補償受付窓口を開設いたします」とし「この被害者救済委員会の判断に従い被害者に対する金銭補償を行います。また、弊社は被害者の方々との対話を進める所存です」と説明。そして、「皆様にご迷惑をお掛けしている事柄につきましては加害者である故ジャニー喜多川と弊社の体制に原因がございます。弊社は失った信頼を回復できるように全力を注ぐととともに、今後1年間、広告出演並びに番組出演等で頂く出演料は全てタレント本人に支払い、芸能プロダクションとしての報酬は頂きません」と報告していた。

なお、ジャニーズ事務所の性加害問題を受け、広告起用の継続については各社で対応が分かれている。(modelpress編集部)

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