次につながるように…初めて考えた“予選の落ち方”について リフレッシュ法は断崖絶壁?【ゆり’s ROAD】

独自の道を切り開き、プロゴルフの世界で戦っているひとりの選手がいる。26歳の女子プロゴルファー・識西諭里(おにし・ゆり)がその人だ。日本でのツアー生活を目指すも、これまでに7度挑戦したプロテストで合格をつかみ取れず、今年は米国、欧州と世界各国を股にかけて転戦を続けている。“未知の世界”に飛び込んで奮闘する姿を追う。先週はアイルランドで試合に出場。そして今週はオランダに移り、8日開幕の「ビッググリーンエッグ・オープン」をプレーする。

みなさん、こんにちは! 先週はアイルランドで試合に出場したのですが、終盤は予選通過が厳しいなかでのラウンドになりました。もちろん悔しさは大きいです。でも、そのなかで『落ち方にこだわろう』という気持ちでプレーすることができました。『落ちるからといって、諦めるのはよくない!』。そう自分に言い聞かせながら回っていき、「絶対にピンにさしていこう」と誓った2日目の最終ホール(18番)で、しっかりピンに絡めてバーディを奪った一打は、次につながるなと思えました。

先週ここでお話させてもらったように、今は目先の結果だけでなく、多少のリスクを負っても成長につながるためのプレーも大事にしていく、ということを目標に掲げています。私がこれまで出場してきた試合は単発のものが多くて、そのなかでは、どうしても『ここで結果を残さないと』という思いが強くなっていました。“落ち方にこだわる”なんて、考えたこともなかったです。

でも今は前回の課題を検証して、もしダメでも“次”を考えることができます。失敗したことも、良かったことも、“次、頑張ろう”と思える。そういう意味でも、やっぱり試合があるというのは、本当にありがたいことばかりだなって実感しています。

とはいえ、やっぱり悔しかったので、日曜日にコースでの練習が終わった後、50キロ車を走らせアイルランドの観光名所『クリフス・オブ・モアー』という崖に行ってきました。観光スポットに行くなんて、欧州転戦が始まってから初めてのことでした。そこで景色を見ていると、気持ちも晴れやかになりました。自然と「地球ってすごいな~」なんて考えたり(笑)。いいリフレッシュの時間を過ごすことができました。

私は今オランダにいます。コーチ(井上透氏)が来てくれて、スイングのズレなどを見てもらうのはもちろん、いろいろと現状などについて話すこともできました。まず言われたのが『飛距離が落ちている』ということ。日本では飛ばすことに自信があったんですけど(平均飛距離は250ヤード)、海外の選手はさらに飛ばすので、いつの間にか置いていかれるのが当たり前に。それを受け入れ過ぎて、“方向性が大事”と振らなくなっていたのが原因です。10~15ヤードは落ちていますかね…。海外の選手に対抗はしなくてもいいけど、「自分の飛距離は保とうよ」と反省しました。

コーチが試合に帯同してくれるのは、5、6月のベルギー、スウェーデン以来なので、この時間を有効に使いたいと思っています! 今はまだ「いいプレーができる!」って胸を張って言える状態ではないですが、やれることをしっかりとやらないと。振る努力もしていきます。あと…、今週は私のミスで、現地で乗るレンタカーがマニュアル車になりました(笑)。コーチが運転してくれるのですが、いきなり坂道で「え? エンジン燃えた?」って思うくらいの音を立ててエンストしたり…。“珍道中”になる予感もするので、それはまた来週お伝えしますね(笑)。

■識西諭里(おにし・ゆり)
1997年4月16日、福岡県出身、26歳。福岡第一高卒。9歳でゴルフを始め、2015年の福岡県民アマチュアゴルフ選手権優勝などの実績を残す。昨年は予選会を突破し6月の「全米女子オープン」に出場。米国、欧州ツアーの予選会にも挑戦し、現在は欧州を主戦場にしている。身長166センチ。株式会社梅の花所属。

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