ビジャレアル、セティエン監督を電撃解任…今季ラ・リーガ1勝3敗と苦しいスタートに

 ビジャレアルは5日、クラブを率いるキケ・セティエン監督との契約を解除したことを発表した。

 現在64歳のセティエン氏はルーゴ、ラス・パルマス、ベティス、バルセロナなどで監督を歴任。2020年8月にバルセロナの指揮官を解任された後は監督業からの引退を表明していたものの、2022年10月とシーズン途中のタイミングで当時のウナイ・エメリ監督がアストン・ヴィラへ引き抜かれると、後任としてビジャレアルを率いることが決まった。

 ビジャレアルでは就任後の公式戦4試合で1分3敗と苦しいスタートを切り、本拠地『エスタディオ・デ・ラ・セラミカ』のファン・サポーターから「キケ、今すぐ出て行け!」というチャントが歌われるほど厳しい船出となったが、FIFAワールドカップカタール2022開催に伴う中断期間に立て直しに成功。4連敗を喫した時期こそあったものの、徐々に白星の数を増やし、最終的にはラ・リーガを5位で終えた。

 迎えた今シーズンは開幕から4試合を終えた段階で1勝3敗と再び苦しい滑り出しに。インターナショナルマッチウィークに突入したこのタイミングで解任が決まった。スペインメディア『マルカ』によると、成績不振に加え、自身の哲学を巡って一部のベテラン選手との関係がうまくいっていなかったことが最後の決め手になったという。

 今回の決断受けて、ビジャレアルはクラブを通して声明を発表。解任を報告しただけでなく、「昨シーズン、複雑な状況の中で指揮官を引き受けてくれたセティエンと彼のコーチングスタッフ陣のプロ意識の高さ、そして献身的な姿勢に感謝しています。彼の下では数多くのカンテラ出身の若手選手が育ち、ラ・リーガ5位とヨーロッパリーグ出場権獲得という素晴らしいシーズンを過ごすことができました」と昨季の手腕を称えた。その上で、「ビジャレアルはセティエンの仕事と貢献に感謝し、彼の今後のキャリアに多くの幸運が訪れることを祈っています」と発している。

 現時点で後任は決まっておらず、暫定的にミゲル・アンヘル・テナSD(スポーツディレクター)がトップチームの指揮を執る。スペインメディア『アス』によると、クラブは既に新監督の候補を絞っているという。今回開幕直前にウルヴァーハンプトンの指揮官を電撃退任したフレン・ロペテギ氏、昨季途中までバジャドリードを率いていたパチェタことフアン・ホセ・ロホ・マルティン氏の名前が挙がっているようだ。

 また、セティエン監督は自身の監督キャリアにおいてビジャレアルが指揮する最後のクラブとなると明かしていた。現時点で今後については明かされていないものの、トップチームの監督業からは退く可能性が高い。

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