上手くなった人だけが知る“河川敷ゴルフ”の効用

河川敷について「安かろう悪かろう」と勘違いをしている人も多いのではないだろうか。それは完全に見当ハズレ。実は戦略性の高いコースがかなり存在する。
そのなかで、茨城県南部に位置し、利根川の河川敷に展開する名コースとして知られるニッソーカントリークラブがある。18ホールすべてに池やクリークが絡み『日本のカーヌスティ』との呼び声も高い。ちなみにカーヌスティとは、「カーヌスティ・ゴルフリンクス」のことで、スコットランドにあるゴルフ場。1931年に全英オープンが開催され、以後同大会は過去に8回行われている。ニッソーカントリークラブはそんな歴史あるゴルフ場の日本版と言われるほどのコースなのだ。

ニッソーカントリークラブの会員である才津智美さんと佐藤三和子さんに、河川敷ゴルフの魅力について話を聞いた。
 
通常、河川敷コースと聞くと芝が薄く打ちにくいと思われがちだが、「芝がフカフカで少し立っているから、フェアウェイウッドが打ちやすいんです。初心者のころから通い、ウッドが上手くなったのがゴルフを好きになった理由です」と現在ハンデ5までゴルフレベルを上げている才津さん。「飛ばない人は常に使うクラブなので、ここを上達できるかが初心者や女性が楽しくラウンドできる鍵だと思います」と、河川敷ゴルフがもたらす上達効果によって、技術力を上げた才津さんの言葉には説得力があった。

さらに、メンバー歴10年の佐藤さんは、「グリーンが小さいため寄せるショットを打つ機会が多く、自然にアプローチが好きになりました」と小技の向上を実感。グリーンが小さめで硬い傾向なので、アプローチでボールが止まりにくい。そのため初心者がラウンドを重ねると小技が上手くなるケースが多いという。また、グリーンにアンジュレーションが少なく極端に速いことがほぼないため「パッティングのストロークや方向性を安定させる練習になる」メリットもある。

もちろん、河川敷ゴルフの効用は初心者だけにとどまらない。前出の才津さんは、「池やクリークが多いので、マネジメント力も向上するはずです。例えば、川や池の波紋から風向きや強さを知るなど、ちょっとした点に気づいたりもしますね」と話す。また、河川敷は風が強いことが多いため、「風を攻略するのも楽しみだと思います」と、中級者、上級者が低い球を打つ方法を覚えたり、風の中での対応力を身に付けるのにも最適だという。初心者にはやさしく上達を促し、上級者にも学ぶ点が多くある河川敷ゴルフは、上手くなりたいすべてのゴルファーの手助けとなる。

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