そこは「世田谷」ではない! 東京「イメージと違う区にある鉄道駅」5選 どれも意外な区の駅だった

地名や位置のイメージで「この駅はこの区にあるのだろう」と思っていたら、実は違っていたというケースが、東京都内にいくつかあります。所在地の住所を知ると驚くかもしれません。

実は違う区にあった

 地名や位置からイメージされる固定観念で「この駅はこの区にあるのだろう」と思っていたら、実は違っていたというケースが、東京都内にいくつかあります。区の境界が想像以上に入り組んでいるのも、大きな要因かもしれません。

●駒場東大前駅(京王井の頭線) 渋谷から西へ2駅目、車窓は閑静な住宅街になっていき、下北沢の街も近いこの駅、実は世田谷区ではなく「目黒区」に位置します。 目黒区の範囲は大きく北へ突き出していて、東急田園都市線の池尻大橋駅や東京大学駒場キャンパスをも飲み込み、小田急の代々木上原駅(渋谷区)まであと数百mという位置まで迫っています。 他の地方からやって来た学生が家の住所を尋ねられて、とりあえず区名を拝借して「目黒です」と答えてしまい、誤解を招く……という笑い話もあったりします。●自由が丘駅(東急東横線・大井町線) オシャレな街として人気が高いこの街は、実は大半が世田谷区ではなく、やはり「目黒区」に属しています。北を走る東急田園都市線の駒沢大学駅(世田谷区)のすぐ南はもう目黒区で、駒沢オリンピック公園も一部は目黒区内です。 一方、自由が丘駅のすぐ南にも世田谷区との境界があり、逆に世田谷区は東へ突き出て、東急目黒線の奥沢駅を飲み込み、東急池上線にも雪が谷大塚駅付近であと少しで触れそうになっています。●田園調布駅(東急東横線・目黒線) 自由が丘の南隣のこの地区はセレブな街として憧れのエリアのイメージがありますが、こちらも世田谷区ではありません。実は「大田区」なのです。 目黒区・世田谷区・大田区がこのあたりで複雑になっている理由は、明治時代の合併で「玉川村」が生まれた際、奥沢や東玉川を飲み込んだため、細長く突き出た領域がそのまま世田谷区の領域となったことが上げられます。この突き出た部分は等々力村の飛び地であるなど”西側”との結びつきが強かったため、目黒区や大田区に編入されませんでした。

えっ…?海が近くないのに…?意外な区に属するオシャレ駅

●表参道駅(東京メトロ半蔵門線・銀座線・千代田線) 渋谷や原宿から至近距離で、ほぼ一体エリアとしてイメージされる表参道。渋谷区か新宿区だと思われがちですが、表参道駅周辺は「港区」です。海に関連する港区の名称ですが、海から最も山側に位置しています。 そもそも港区は戦後、芝区とともに麻布区・赤坂区の3区が統合されて生まれたもの。この時点ですでに「港」のイメージからかけ離れている気がしますが、区名の最終候補は「城東区」「東港区」でした。港区によると「東京港の発展に新区の成長を願う」という時代背景もあって最終的に「東港区」が選ばれ、読みやすさを考慮して「港区」となったのです。●目黒駅(JR山手線ほか) 言うまでもなく目黒区の駅かと思われがちですが、実は品川区。目黒駅から見て目黒区の領域はかなり西にあり、山手線沿線で目黒区に属しているのは恵比寿ガーデンプレイスの南側の約400mほどにすぎません。 所在地である「上大崎」が選ばれなかった理由ははっきりしていませんが、大崎駅と紛らわしいのと、江戸時代から庶民の強い信仰を集めていた「目黒不動尊」の玄関口としての知名度を優先したのかもしれません。 同様に参拝客を重視した鉄道として、池上本門寺へのアクセス路線である東急池上線、羽田の穴守稲荷へ参拝客を運んだ京急空港線、川崎大師へアクセスする京急大師線、西新井大師へ直結する東武大師線など、都心周辺でも枚挙にいとまがありません。

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