土木技術の”勝利” 北海道新幹線「羊蹄トンネル」巨大岩塊を撤去完了 トンネル工事再開へ

トンネル掘削現場に立ち塞がった絶望的な「巨大岩塊」ついに打ち勝ちました。

2021年7月に本掘削工事が停止

 新函館北斗~札幌間で建設工事がすすむ北海道新幹線。総延長約212kmの8割を占めるトンネルのうち、倶知安町の「羊蹄トンネル」の比羅夫工区について、いよいよ約2年ぶりに本工事が再開される見込みです。 総延長約170kmにもおよぶトンネル工事は、40工区すべてが既に着工済み。難所の比羅夫工区では2021年7月、坑口から約3.5km掘削したところで、シールドマシンが岩塊に遭遇し停止。10mを超える巨大な岩塊であることが判明したため、対策を検討していました。 まずこの岩塊を除去しないと工事が再開できません。そのため昨年3月から、岩塊のある場所へ回り込むように「別の小さなトンネル」を掘り、到達地点で岩塊を破砕していく作業が進められていました。 工事を担当する鉄道・運輸機構(JRTT)によると、その岩塊破砕もすでにことし3月には完了し、トンネル掘削の本工事の再開に向けた準備中とのことです。 世紀の大事業に立ちはだかった岩塊と、「絶対に困難を突破する」という意思のあらわれである「岩塊を破砕するためだけに掘られたトンネル」。土木はこのひとつの戦いをクリアした形です。8月17日には、関係者など向けに、岩塊を撤去したあとの現場が公開されるそうです。 

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