さすがのスケール!?「総距離180km」ノンストップ代行バス登場 JR石北本線 18きっぷも使用OK

3時間10分ノンストップ。ただし途中で「運転停車」があります(トイレタイム)

長雨で土砂災害が発生

 大雨により線路施設が被災し、7日から不通となっている、北海道のJR石北本線。9日から代行バスが走り始めましたが、通常の鉄道ダイヤとは大きく異なっており、代行バスとしても異例のスケールになっています。 まずは、従来の鉄道ダイヤのうち、何がどう変わっているのかを整理します。【普通列車】上川~白滝間37.3km(1駅間)に関わる、上下計5本 これにまたがる「快速きたみ」1往復、上川→遠軽、遠軽→旭川の4本が、出発駅から終点までまるごと運休になります。さらに早朝の「白滝→遠軽」も、乗務員手配など運用上の都合で、とばっちりのように運休となります。 残りの列車、たとえば旭川~上川や遠軽~網走などの列車は、通常どおりのダイヤです。【特急列車】大雪・オホーツクの全列車が、まるごと「当面運休」となります。 JR北海道によると、復旧には「少なくとも1週間以上」かかるとしています。

まるで高速バスのような「代行バス」

 特急列車の運休で道東方面が「鉄道の孤島」とならないよう、中長距離の移動を補完する代行バスが、特別ダイヤで運行されます。運行内容は以下のとおり。普通列車と同じ扱いで、運賃のみで乗車可です。「青春18きっぷ」も使用できます。●旭川~北見ノンストップ便:1日2往復●旭川~北見 一般便:1日2往復(上川・白滝・丸瀬布・遠軽・生田原・留辺蘂に停車) この2種類のバスは始発駅を同時発車していきます。旭川発が10:20と15:40、北見発が10:00と16:20です。 さらにこれらのバスに接続する「臨時特急」が上下計6本運行。これで札幌~網走の遠距離移動の足を確保します。おおまかな発着時刻は以下のとおり。・札幌8:13→旭川・北見→網走15:05・札幌13:20→旭川・北見→網走20:29・網走8:05→北見・旭川→(従来の特急)→札幌15:25・網走14:32→北見・旭川→(従来の特急)→札幌21:25 旭川~北見は営業距離にして180kmを超える「大移動」。異例の長大規模のノンストップ代行バスです。走行時間は3時間10分で、特急列車とほぼ変わりません。JR北海道によると、観光バス車両を使用し、途中の「道の駅 遠軽 森のオホーツク」でトイレ休憩を行うそうです。 旭川~上川~遠軽は、JRに並行して高規格道路「旭川紋別自動車道」が開通済み。基本的にこれを利用して、市街地も山間部も快走します。一般便は途中の最寄りICで降り、適宜下道も利用していきます。 ちなみにこの先、高規格道路は遠軽~北見~網走は一部を除いてほぼ未開通で、多くは事業化すらされていない検討中区間です。まだまだ高速移動はJR特急に優位性があるのかもしれません。どちらかといえば、帯広方面から北上してくる「北海道横断道」が北見まで全線事業化済みなので、「南回りルート」が先に開通するかもしれません。 (12:20修正:代行バスはそれぞれ「2往復」です)

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