37パットで息切れ…渋野日向子はグリーン上のタッチが合わず苦戦の初日に 「あしたはアンダーを出さないと」

<AIG女子オープン 初日◇10日◇ウォルトン・ヒースGC(イングランド)◇6881ヤード・パー72>

セカンド以降でも長いクラブを握らされる6800ヤード級のコースでは、息切れするくらいグリーン上も長く感じられた。2019年大会覇者の渋野日向子は、「あれだけパターを打つと、“もうええわー”ってなりますね」と、3オーバーで終えた初日のラウンドを笑い飛ばす。
「緊張感はそこまでなかったかな。朝だったし眠いし、とりあえずフェアウェイに(置きたい)って。スムーズにいけました」。自分のゴルフ人生を変え、「やはりここは特別」と話していた大会が、現地時間午前7時36分(日本時間午後3時36分)に始まったが、穏やかな気持ちでスタートティに立った。1番こそ無難に2オン2パットのパーにまとめたが、初めてスコアが動いたのは2番。ここでボギーを叩いてしまう。そして、その後はグリーン上で苦しいラウンドが続いた。

「最初はなんとかタッチを合わせてやっていたけど、1個外してから打ち切れなくなったのはもったいなかった」。6番では2メートルのバーディチャンスを外すと、その後も8番で3パットボギーが来ると、さらに13番、14番と3パットが続きスコアを落としていった。15番では2メートルのチャンスについたが、「決めないといけないと思った。チャンスの回数が少なかったし」という思いもむなしく、ボールはカップまで届かなかった。

ようやく一矢報いたのは、その直後の16番パー5。2オンに成功したが、やはりファーストタッチが合わず、下りのバーディパットは3メートルを残したが、慎重にこれを流し込んだ。「もうちょっと打てよって思った。入ってくれてよかった」。総距離が長いため、パー4でもグリーンを狙うクラブがウッド系になる場面も多い。そのうえグリーンが大きいのが特徴とあって、ロングパットをいかに切り抜けるかが大事になる。そう分かっていたうえでのパット数37回は、やはり悔いが残る。

それでも、フェアウェイキープ13回、パーオン数15回だったショット面は及第点。本人も「グリーンが大きくて、長い番手で転がってしまいロングパットで耐えきれなかったけど、(ショットは)あまり悪い感触はない」と納得する部分だ。さらに開幕前に掲げていた「楽しみたい」という気持ちも忘れない。「しっかり切り替えて、なんとなく楽しくできました」。ラウンド後の取材でも笑顔を見せ、前向きに明日への言葉を口にする。

「これ以上落としたくないので、あしたはアンダーを出さないといけない状況。パー5でチャンスを作ったりしたいですね」。確かに103位タイは、出遅れという位置。ただメジャーらしいガマン合戦の展開で、首位でも4アンダーと上位も大きく伸ばしたといえる選手はいない。この日のラウンドの反省を、2日目の浮上への糧にする。(文・間宮輝憲)

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