全英でも19歳に緊張なし 櫻井心那が見せた脅威のメンタル 「軽井沢にいるみたいですね(笑)」

<AIG女子オープン 初日◇10日◇ウォルトン・ヒースGC(イングランド)◇6881ヤード・パー72>
 
日本で躍進する19歳の“強メンタル”は、やはりダテではない。そんなことを感じさせる初日になった。ルーキーイヤーだった昨年は、ステップ・アップ・ツアーの年間最多記録を更新する5勝。そして今季はレギュラーツアーですでに2勝を挙げている櫻井心那が、初めて出場するメジャーの舞台でも輝きを放った。
「出るからには優勝したいです」。開幕前、こんなどでかい目標を掲げていたが、それも現実味を帯びてきた。2アンダーは首位と2打差の7位タイで、畑岡奈紗らと並ぶ日本勢トップだ。ラウンド中も、自分の順位を把握しながらのプレー。「畑岡さんの下に自分の名前があって、なんか変な感じでした」と、プレッシャーに押しつぶされそう、という様子は一切ない。
 
スタート前も「意外と普通。平常心でした」と緊張はなし。むしろその緩さが、フワフワした感覚を生み、ラウンド中に気を引き締め直したほど。「全英に出ているという感じもないし、普通の一つの試合みたい。軽井沢にいるみたいですね(笑)」。今週の国内女子ツアーが行われている地名を挙げ、報道陣の笑いも誘った。ちょっと移動が長い。変化を感じるのはそれくらいだ。
 
先週の木曜日に急きょ、出場権がおりてきて渡英。ギリギリではあったが、一切の迷いなく決断した。ただそのおかげで、現地では大きな刺激を受けている。予選ラウンドは2019年「全米女子オープン」女王のイ・ジョンウン6(韓国)と、米2勝のモリヤ・ジュタヌガーン(タイ)という実力者2人とプレー。「海外の選手はアプローチがうまい。イ・ジョンウン6さんは、フェアウェイキープがすごくて、全然曲がらない。風が吹いてても、真っすぐ。ちょっとレベルが違いました」と、思わず見とれてしまったみたい。物怖じする様子などは一切感じさせない
 
「めちゃくちゃ楽しいですね、いいショットを打てばすごい沸く。やはり同伴者もすごいいいプレーでしたし、けっこうノビノビやってました」。心から楽しんでいる、そんな印象だ。左からの風が多くて、フェードが持ち球の櫻井にとっては攻略しづらさを感じるホールもあるが、それもあすへの課題にする。
 
「いつも通り平常心のまま、アンダーで回れるように頑張りたい」。今季、国内でのドライビングディスタンスは256.32ヤードで3位につけている。距離も長く、グリーンも止まりやすいため、“飛ばし屋有利”という声も聞こえるコースは、うってつけ。「スコア自体には驚きはないんですけど、伸びてない」。渋野日向子や、前日に飛び入り参加した組に「一番好き」というキム・ヒョージュ(韓国)が居て、ともに練習ラウンドを行い仕上げた。この“強気”を最後まで貫いてもらいたい。(文・間宮輝憲)

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