カディスが“異例”の声明…アトレティコFWを巡る交渉決裂を報告「不可能であることが判明」

 カディスは9日、アトレティコ・マドリードに所属するU-21スペイン代表FWセルヒオ・カメージョの移籍交渉に関する声明を掲載した。

 2001年2月10日生まれのカメージョは現在22歳。スペイン首都のマドリードで産声をあげ、駆け引きの上手さとスピードで相手DFを置き去りにするプレースタイルは、クラブレジェンドのフェルナンド・トーレス氏を彷彿とさせる。8歳の頃にアトレティコ・マドリードの下部組織に入団した同選手は2019年にBチームに到達すると、同年5月にはトップチームデビュー。さらにデビュー戦でゴールまで奪い、アトレティコ・マドリードにおける21世紀生まれ最初の得点者になった。昨シーズンからはラージョ・バジェカーノにレンタル移籍加入し、本格的にラ・リーガの舞台でしのぎを削ることに。ラダメル・ファルカオやラウール・デ・トマス(冬加入)など実力者が揃うFW陣だったが、リーグ戦全38試合に出場し6得点5アシストを記録していた。

 新シーズンもラージョ・バジェカーノへのレンタル継続が濃厚と目されていたカメージョに対して、カディスが獲得に本腰を入れていた。スペイン紙『アス』によると、移籍金500万ユーロ(約7億8000万円)でアトレティコ・マドリードとクラブ間合意に達し、最終的な決定権を選手本人に委ねていたとのことだ。

 そして9日、カディスはクラブ公式サイトにて“異例”の声明を掲載。カメージョとの移籍交渉が決裂したことを報告した。

「私たちのクラブは先週、アトレティコ・マドリードと移籍を実行することで口頭合意に達しました。代理人と選手本人はラージョ・バジェカーノとは合意していたものの、アトレティコ・マドリードとは合意していませんでした。私たちはアトレティコ・マドリードとの契約がまとまった初日から、選手の代理人や側近を通じて、カディスのスポーツプロジェクトについて選手に説明してきましたが、ついに不可能であることが判明しました」

「選手がラージョ・バジェカーノに行きたがっていることは理解しています。私たちのチーム、ファン、クラブは1部リーグに所属しており、このクラブの一員になりたくない人たちは、たとえ私たちが彼らの立場を尊重したとしても、決して馴染むことがありません」

「私たちの存在によって不利益を被るチームがないように、以降は交渉に干渉するつもりはありません。私たちはクラブの振る舞いが結果に影響すると信じているからであり、私たちの振る舞いは常に非の打ちどころがないものと自負しているからです。カディスは、選手とラージョ・バジェカーノが来シーズンの目標を達成できることを祈っています」

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