渋野日向子との同組には「また上位で一緒に戦えるように」 西村優菜が最後に繰り出した“きょうイチショット”

<フリードグループ・スコティッシュ女子オープン 最終日◇6日◇ダンドナルドリンクス(スコットランド)◇6494ヤード・パー72>
 
“きょうイチ”のショットが最後の最後に訪れた。最終18番パー5。残り230ヤードの2打目に3番ウッドを振り切ると、グリーンに到達したボールはピン奥12メートルの位置に2オンした。これを2パットで沈めてバーディ締め。西村優菜は6アンダーの20位タイでリンクスの戦いを終えた。
初日4オーバーと出遅れながら、「68」、「66」とここからの2日間で好ラウンドを続け、トップ10をうかがう位置まで浮上してきた。ただ最終日は4バーディ・4ボギーと出入りの激しい一日に。まずこの4日間でワーストの33回を要したパットで苦戦した。さらに「ほぼビトウィーン(番手と番手の間)の距離が残ってしまって、それも重なった」と、ショット時に力加減を調整する必要がある場面が多かったという理由も。結果的にトップ10入りを逃したため「悔しい1日」ではあるが、「すごい悪かったという感覚はない」とその声は明るい。
 
予選通過圏外から、ビッグスコアで巻き返す底力を見せた4日間。最後をアンダーで終えたかったのは本音だが、「カムバックできた2日目と、しっかり伸ばすことができた3日目はほめてあげてもいいかな」と自信を深めることもできた。「68」で盛り返した2日目以降は、スイングのリズムを合わせることだけに集中し、多くのチャンスを作り出した。「シンプルで簡単なのですごくよかった。来週も続けて調整できたら」。調子があまりよくないなかで得たものを、しっかりと次へつなげていく。
 
最終日は練習ラウンドでもプレーをともにした渋野日向子との同組でプレー。そろってイーブンのプレーだったため「欲を言えば、もうちょっと2人で伸ばしたかった」という気持ちはあるが、楽しかった印象がそれを上回る。「また上位で一緒に戦えるように頑張りたい」。心残りは、再戦した時に晴らせばいい。
 
開幕前には、翌週行われる今季最後のメジャー大会「AIG女子オープン」(全英女子)の出場権が下りてきた。「今週は最近の中では一番のラウンドができた。細かい感覚を大事にしながら、大会までの3日間でしっかり調整したい」。大舞台に向けても、実りのある前哨戦になったといえる。大会2日目の4日に23歳になったばかりだが、まだのんびりしてはいられない。すぐに新たなコースに入り、リンクスで得たいい感覚をより確かなものにしていく。(文・間宮輝憲)

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