すでに「GDPの2%」を隣国へ ウクライナ支援でポーランド 滲みでる危機感

NATO加盟国の拠出目標とほぼ同額。

国家予算を賭けた隣国支援

 ポーランド国防省は現地時間の2023年7月26日、ウクライナへの軍事支援の金額が今後数か月以内に30億ユーロ(約4700億円)を超えるだろうと発表しました。

 これまでにポーランドがウクライナに送った支援は大型兵器だけでも、主力戦車「レオパルト2」14両、T-72主力戦車240両、AHSクラブ自走砲54両、MiG-29戦闘機10機など多数供与しており、そのほか装備品や武器弾薬などを合わせると、試算では、既に総額での支援額は25億ユーロを超えています。 これからさらに、自走式迫撃砲M120GRakを24台、「パトリア」輪装甲車のポーランド版にあたる「ロソマク」輪装甲車200台、ほかにも多種多様な軍用車両やMi-24「ハインド」攻撃ヘリコプターの供与が予定されており、総合する30億ユーロを超える見通しになるようです。 なお、これは軍事関係の支援のみの数字です。人道支援など諸々の支援を総額すると、ポーランドのGDPの2%に達すると、同国のマグダレナ・ジェチュコフスカ財務相が2023年4月の段階で話しています。GDPの2%という数字は、北大西洋条約機構(NATO)の軍事費割り当て目標と同じ金額で、ウクライナの隣国であるポーランドの危機感の強さがうかがえます。

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