X・アロンソの“遺産”はソシエダを救うのか…かつての教え子に金言「ここにいる、と宣言しろ」

 レヴァークーゼンを率いるシャビ・アロンソ監督が、レアル・ソシエダの教え子たちに言及した。30日、スペイン紙『マルカ』が伝えている。

 29日に『レアル・ソシエダvsレヴァークーゼン』のプレーシーズンマッチが行われた。レアル・ソシエダはMFマルティン・スビメンディやFWミケル・オヤルサバルらが先発に名を連ね、62分からはMF久保建英も出場。対するレヴァークーゼンは、GKルーカス・フラデツキーやMFグラニト・ジャカらの顔ぶれが揃った。試合は、MFブライス・メンデスのゴールで、レアル・ソシエダが1-0で勝利している。

 レアル・ソシエダというクラブの根幹を成すのは下部組織だ。独自の育成方針と哲学に則り、現チームにもDFアリツ・エルストンドやオヤルサバルらを送り込んでいる。そんな下部組織とトップチームを“繋ぐ”Bチームを2019年夏から昨夏まで指揮したX・アロンソ監督は「1年ぶりに故郷に戻り、3年間ともに歩んできたクラブの仲間と再会できた。何よりもサンセ(Bチーム)の多くの少年たちがすでにトップチームで活躍し、非常に良いレベルでプレーしているのを見ると、彼らの道を手助けできたことを誇らしく思う。ウルコ(・ゴンザレス)、(ベニャト・)トゥリエンテス、(ジョン・)カリカブル、(ロベルト・)ナバーロ、(アレックス・)ソラ、つい最近まで一緒にいた選手たちに会えて嬉しかったし、幸せだったよ」と告白。続けて「ズビメンディと(ジョン・)パチェコがトップチームに定着していること、トップチームの背番号25をつけた(ホンアンテル・)オラサガスティ、アレックス、トゥリエンテス、ナバーロ、ウルコ、(パブロ・)マリンを見たこととかね…」と教え子の飛躍に思いを巡らせた。

 またX・アロンソ監督は、教え子たちに金言を授けた。ここ数シーズンは欧州大会の常連となりつつある一方で、下部組織出身以外の選手の割合も増えつつある。新シーズンはチャンピオンズリーグ(CL)にも出場することから、よりポジション争いは激しくなることが予想されるが、同指揮官は「ポジティブな結果は、日々レベルが向上しているということ。ズビメンディ、(ミケル・)メリーノ、ブライス、最近まではダビド・シルバもいた」と前置きしつつ、「チャンピオンズリーグに出場するクラブでも、この中盤と契約したいと思うだろう。彼らとの競争は難しいものだが、もしそれを望むなら、ドアを破り『ここにいる』と宣言しなければならない」と激励している。

 現役時代は“バスクの星”と称されるなど、多くの憧憬の念を集めた同指揮官の始まりも『スビエタ(レアル・ソシエダの練習場)』だ。下部組織からトップチーム昇格を果たすと、その後はリヴァプールやレアル・マドリードなどで活躍し、そして2019年夏からの3年間はレアル・ソシエダの指導者として、自身の“遺産”を授けた。新シーズン、10年ぶりとなるCLに挑むレアル・ソシエダのカギは、X・アロンソ監督の“教え子”たちかもしれない。

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