R・マキロイが“新リーグ”への嫌悪感をキッパリ 「もしLIVが地球上でゴルフができる最後の場所になったら…」

<ジェネシス・スコットランド・オープン 初日◇13日◇ザ・ルネサンスC(スコットランド)◇7237ヤード・パー70>

来週行われる「全英オープン」前哨戦の初日に「64」をマーク。トップと3打差の3位と好発進したローリー・マキロイ(北アイルランド)が、「LIVゴルフ」への嫌悪感をきっぱりと口にした。
大会開幕前の7月11日(火)に、米国上院議会の小委員会から公表された莫大な書類にはPGAツアー、DPワールド(欧州)ツアー、サウジアラビアの政府系ファウンド『PIF』が統合に至るまでの話し合いの詳細が記されていた。

これについてジョーダン・スピース、ザンダー・シャウフェレ、スコッティ・シェフラー(すべて米国)は自分たちがメンバーとして戦うPGAツアーコミッショナーのジェイ・モナハン会長への不信感を露わにした。しかしマキロイは沈黙。自身のプレーに集中して好スコアにつなげた。「このコース(ザ・ルネサンスC)はこれまであまりいいプレーができなかったが、今週はこれまでよりずっといい調子で入ることができた。ボールのコントロールもすごくいい」と満足気な表情を浮かべる。

しかし話題がLIVゴルフ、PIFに及ぶと、その柔らかな顔つきが一変。公表された書類にはLIVゴルフにタイガー・ウッズ(米国)とともにマキロイがそれぞれがチームキャプテンを務め、年間10大会に出場することも記されていた。これを受け、「もしLIVゴルフが地球上でゴルフができる最後の場所になったら、僕は引退する」とキッパリ。「今の僕の気持ちはそんな感じだ」と嫌悪感を明確した。

マキロイは昨年6月に開幕したLIVゴルフに対し、PGAツアーの反対派の急先鋒として選手をリードしてきた。しかし今年6月6日にモナハン会長と、PIFのヤシル・アルルマヤン会長が統合を電撃発表して以来は多くを語らなかった。翌週のカナディアンオープンでは、「まるで“スケープゴート”にされた気分だ」とツアーに不信感。「自分をこの状況から脱出させて、この統合がゴルフにとって良いものになると考えたい」という立場も示していた。

次週の全英オープンが開催されるロイヤルリバプールGCで行われた前回大会の2014年はマキロイが勝利を挙げた。「ものすごく楽しみにしている」と“雑音”はこれでシャットアウトし、自分のゴルフに集中する。(文・武川玲子=米国在住)

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