最高の父の日に! 史上初の“姉妹最終日最終組”が実現、姉・明愛がこぼした本音「千怜がどんどん勝つから焦りも…」

<ニチレイレディス 2日目◇17日◇袖ヶ浦カンツリークラブ・新袖コース(千葉県)◇6621ヤード・パー72>

今季の女子ゴルフ界を賑わす岩井姉妹が、また新たな歴史を作る。大会は2日目を終え、トータル14アンダーでトップの山下美夢有をトータル10アンダー・2位の姉・明愛、トータル8アンダー・3位の妹・千怜が追う展開に。そしてこれにより、ツアー史上初となる姉妹最終日最終組が実現した。
2人の夢を実現させようとしたかのように、この日、姉はとんでもないスコアをたたき出した。10バーディでボギーなしの「62」。初日はイーブンパーの58位と静かな滑り出しだったが、一気にこの位置まで浮上してきた。「(自己)ベストスコアなのでうれしい。きょうはすごくパットが入ってくれた。先週はチャンスにつけても、何やっても入らなくて、昨日も全然入らなかった。やっとかみあいました」。23回打ったパットが、効果的にスコアにつながった。

この「62」で大会コースレコードも更新。2019年に田中瑞希が出した「63」を1打上回ったことになる。それについては「知らなかった」ため意識することはなかったが、「明日更新されるかもしれないですけど、このコースで10アンダーはすごい。自分にとっても自信になりましたね」と記録達成を素直に喜んだ。

山下VS岩井姉妹という構図は、もはや“今週も”という気すらしてくる。ただ明愛にとっては「自分はそんなに回ってなくて…。千怜と美夢有さんが結構一緒に回っていて、すごい楽しんで最終日最終組でプレーしてるなと思っていた。自分もそこに加われるのが楽しみ」と話す。それも姉妹同組とあれば、楽しさもより一層増すはず。

6打差を追う妹も気持ちは同じ。「トップとは差があるので、楽しみつつ追いかけたいという気持ち。自分に集中して優勝を目指していきたい」というが、姉との最終組というのは「うれしいですね。初めてですね、そういえば。うれしいです。頑張ってきて良かったなと思います」と格別。自然と笑みもこぼれるできごとだ。

最終日が行われる18日は父の日でもある。いつも帯同してツアー生活を支えてくれる父・雄士さんへの恩返しとしても、最高のシチュエーションといえる。そして姉妹にとって、一番のプレゼントはもちろん優勝。明愛は「いい思い出になるような日にしたいですね」と気合十分だ。

先週は妹が優勝。今週、明愛が勝つとレギュラーツアーでは初となる姉妹による2週連続優勝達成となる。「千怜がどんどん勝っていくから焦りもありますし、自分も勝たなきゃいけない。千怜に追いつけるように、今週もチャンスなので狙って頑張ります」。この3人といえば、5月の「RKB×三井松島レディス」でのプレーオフが記憶に新しい。この時も山下と明愛を下した千怜が、最後に優勝カップをつかみとった。切磋琢磨するには最高の舞台。姉妹と女王の意地がぶつかりあう一日は、午前10時にスタートする。

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