「寿命7年延びます」埼京線に「新型架線」を試験導入 電線もSDGsの時代へ?

人件費や整備費のコストダウンを期待。

JR東日本とプロテリアルが新型トロリ線を共同開発

 JR東日本とプロテリアルは2023年5月24日(水)、電車に電気を送る電線(トロリ線)の新型を共同開発し、埼京線の一部区間に試験導入したと発表しました。

 これまで、在来線のトロリ線は、銅にスズを添加した「銅スズ合金トロリ線」が使用されてきました。新型トロリ線は、スズに加えて新たにインジウムを添加し、現行品に比べて耐引張荷重を約25%強化。これにより、摩耗を低減できる効果に加え、張替の目安となる摩耗量の許容限界を拡大する効果もあり、張替周期を約1.4倍に伸ばすことができるとしています。 例えば、現行品で張替周期が20年の線区では7年延伸することができ、人件費や整備費のコストダウンが期待できるといいます。 本線用の新型トロリ線は、新型であることを識別できる細い溝を上部に設置し、架設を円滑に進められるようにしています。車両基地・側線用は側面に溝を設けて、溝の減り方で摩耗進捗度を把握できる仕組みとしています。  試験導入されたのは中浦和~南与野間(740メートル)および南与野駅構内(1270メートル)。JR東日本によると、これ以外の区間への導入は設備の老朽度や導入効果、他設備への影響などを勘案しながら検討していくとしています。 

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