日本チームはともに最終ホールまでもつれるも… 明暗分かれた18番パー5

<ハンファ・ライフプラス インターナショナル・クラウン 初日◇4日◇TPCハーディングパーク(米カリフォルニア州)◇6550ヤード・パー72>

古江彩佳&笹生優花ペアはオールスクエアで最終18番パー5にもつれ込んだ。ティショットをそろって左ラフに入れたアタヤ・ティティクルとパティ・タバタナキトのタイペアに対して、日本勢はフェアウェイ。この時点では優勢に見えた。

だが、先にタバタナキトが2オンに成功すると、笹生はグリーン左に構えるバンカーのさらに左へ。レイアップを選択したティティクルと古江は、ティティクルが先に1.5メートルほどのチャンスにつけたのに対し、古江は強いバックスピンでグリーンエッジまで戻されてしまった。

アプローチが寄せきれなかった笹生と古江は、最後の最後まで攻める姿勢を見せたが、バーディパットがカップに沈まず。ここでコンシード。敗北が決まった。「自分が攻める距離で、セカンドが本当に良くなったので…ほんとすみません」と笹生が古江に向かってぺこりと頭を下げながら謝れば、「いえいえ、18番は相手がラフからでもしっかり乗せてきたので、それはすごくうまいなと思った」と古江は対戦相手を称えた。

古江が4番でナイスセーブを見せるなど序盤はオールスクエアを保つと、6番で笹生がバーディを決めて1UP。続く7番ではタイのティティクルがバーディを奪ったが、笹生もバーディとして耐えた。8番で獲り返されるも、11番で獲り、12番で獲られのオールスクエア。そして最後の最後に振り切られてしまった。

「最初は自分たちが取って、でもイーブンに戻されてと、なかなかリズムに乗っていけないのが続いた。私としてはショットが悪かったので、バーディチャンスにつけて相手にプレッシャーを与えるプレーができなかった」(古江)、「ティショットは良かったけど、セカンドがあんまり良くなかった。少しアジャストできたらと思う」(笹生)と惜敗の一日を振り返る。

そして1DOWNで迎えた畑岡奈紗&渋野日向子ペアにとっても、最終ホールは攻めるしかなかった。だが、モリヤ・ジュタヌガーンがおよそ3メートルにつける2オンに成功。“イーグル必須”の状況に追い込まれた。

41ヤードを残した渋野は58度のウェッジでチップインイーグルを狙ったが、あとわずかのところで入らず。畑岡も残り30ヤードほどのアプローチから、距離とラインを読んで同じくチップインを狙ったが、グリーンの傾斜に跳ねてカップインのラインには乗らなかった。「せめて最終ホール引き分けに持ち込みたかったんですけど、それができなかったのは悔しい」と畑岡は語り、黄金世代コンビはそろって唇をかむ。

常に相手にリードを奪われ、それを最後まで覆すことはできなかった。渋野は「ここで頑張らないとというときに、いいショットが全く打てなかったので申し訳なかったですし、最後まで足を引っ張ってしまった感じでした」と悔しさをあらわにしたが、「いやいや、途中でも話していたけど、ミスするのは両方。それをお互いカバーしながらやっていて、それがペア戦のいいところ。ミスするのはお互いさまで、どんどんチャンスにつけて明日以降できればなと思います」と畑岡は相棒をかばった。

両ペアとも敗戦に終わったが、18番まで熱戦を繰り広げた。「優花ちゃん彩佳ちゃんチームも最終ホールまでもつれる接戦だったと思いますし、私たちも惜しいところまでいっていた。明日からまた2日間ありますし、しっかり攻めのゴルフを。いつも通りのみんなの力を発揮できれば勝てると思うので、頑張りたいです」(畑岡)と“チームリーダー”は気を引き締める。2日目は、この日に前回覇者・韓国を破ったオーストラリアとの対戦。再びチームで作戦を練って、巻き返しを図る。(文・笠井あかり)

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