GWも渋滞少ない?「常磐道」 地獄の東北道と好対照 東京~仙台で所要時間に大差も

ゴールデンウイークは高速道路で30kmを超える長い渋滞の発生が多数予測されていますが、そうした長い渋滞が比較的少ないのが、常磐道です。東京~東北を移動する場合、状況次第では東北道より常磐道のほうが早く着く可能性もあります。

長い渋滞が少ない常磐道

 2023年のゴールデンウイークも、多くの高速道路で渋滞が予測されています。首都圏で特に長い渋滞の発生地点としては、東北道の羽生PA付近や関越道の高坂SA付近などが挙げられ、これらはGW期間中の複数の日で、上下ともに20~40kmの渋滞が予測されています。

 しかし、首都圏から北へ向かう高速3路線のなかで、長い渋滞が比較的少ないとされているのが常磐道です。最大でも20km程度だそう。GW期間における常磐道の渋滞について、NEXCO東日本関東支社は次のように説明します。「下り方面は、5/3(水)がピークとなり、午前中~お昼過ぎにかけて守谷SA付近、桜土浦IC付近、友部JCT付近でそれぞれ最大15kmの予測です」「上り方面は、5/4(木)、5/5(金)がピークとなり、夕方~夜にかけて千代田石岡IC付近で最大20km、柏IC付近で最大10kmの予測です」 逆にいえば、目立つ渋滞予測はこれくらい、といえるでしょう。東北線の場合は羽生IC付近以外にも、特に上り線で渋滞ポイントが多く、NEXCO東日本は主要箇所として西那須野塩原ICから川口JCTまで計7か所を挙げていますが、それとは対象的です。 なお、常磐道では例年、GWの時期にネモフィラの花の見頃を迎える国営ひたち海浜公園の観光客による渋滞が発生。上記した下り線の友部JCT付近の最大15km渋滞は、主にこの影響と考えられます。ただ、今年は開花が早かったため、「5月に入るとネモフィラが見ごろを過ぎる」とのことですが、NEXCO東日本関東支社はピーク時間帯を避けた利用を、と話していました。

東北道より全然早い? ボトルネックは暫定2車線区間

 常磐道は東京~仙台間で東北道のバイパスにもなっています。GW期間中における所要時間の違いを聞いたところ、「東北道ルート(浦和本線料金所~仙台宮城IC、327.6km)と常磐道ルート(三郷本線料金所~仙台東IC間、315.8km)を比較すると、通常は東北道ルートの方が早いですが、出発日時によっては常磐道ルートの方が早くなる場合があります」とのこと。 なお、距離が短い常磐道の方が通常は所要時間が長くなるのは、福島~宮城県内に87kmもの暫定2車線区間が残っており、そこでは最高速度が70km/hに制限されるためです。「下り方面は、たとえば5月3日(水)に三郷本線料金所を8時~11時に出発して常磐道ルートを利用した場合、同時刻に浦和本線料金所を出発して東北道ルートを利用するよりも、最大約45分短くなる予測」「上り方面は、たとえば5月5日(金)に仙台東ICを11時~18時に出発して常磐道ルートを利用した場合、同時刻に仙台宮城ICを出発して東北道ルートを利用するよりも、最大約2時間短くなる予測」 2時間の差はかなりメリットがあるでしょう。東北道が特に混雑する日ほど、渋滞が少ない常磐道が有利といえるのかもしれません。

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