かつてブラジル代表を3度のFIFAワールドカップ制覇に導き、“サッカーの王様”とも称された“ペレ”ことエドソン・アランテス・ド・ナシメント氏がポルトガル語の辞書に新たな形容詞として掲載された。27日、イギリスメディア『BBC』が伝えている。
ペレ氏は1956年に15歳でサントスからプロデビュー。1958年のFIFAワールドカップスウェーデンでは6得点を挙げて、ブラジルに初のワールドカップをもたらすことに貢献した。1962年、1970年にも同大会を制し、通算3度トロフィーを掲げている。クラブチームにおけるキャリアの大半をサントスでプレーし、1969年にはキャリア通算1000得点という金字塔を樹立。インターコンチネンタルカップ（現FIFAクラブワールドカップ）でも2度優勝を果たしており、言わずと知れたフットボール界のスーパースターだ。
しかし、同氏はがんの進行や腎臓と心臓の問題で昨年11月末からサンパウロの病院に入院し、闘病生活を送っていたが、昨年12月29日に多臓器不全で死去した。82歳だった。以後、偉大な功績が様々なところで称えられてきたが、この度『ペレ財団』の取り組みにより、同氏の名前が新たな形容詞としてポルトガル語の辞書に追加されることが決まった。
ブラジル国内で絶大な人気を博するポルトガル語辞書『Michaelis』の出版社は、ペレ氏の名前を新たに追加したことを発表。同社のオンライン辞書によると、「pe.lé adj. 史上最高のアスリートと考えられるエドソン・アランテス・ド・ナシメントのニックネーム、ペレのように並外れた物や人、他の物や他者が匹敵できないクオリティや価値、優位性のある人；特別な、比類なき、唯一の」と記されている。
『ペレ財団』はこれを受けて、「全ての行動において最高の人物を指すために、すでに使われている表現が、辞書のページ上で永遠のものとなった」と喜びのコメントを残している。
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