T・シウヴァがチェルシーの状況に危機感「来シーズンも同じ過ちを…」

 チェルシーに所属するブラジル代表DFチアゴ・シウヴァが、混迷しているチームの問題点に言及した。19日、イギリス紙『イブニング・スタンダード』が伝えている。

 チェルシーは18日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝セカンドレグでレアル・マドリードに0-2で敗れ、2試合合計0-4で敗退。この結果、プレミアリーグでも現在11位で暫定4位のニューカッスルとは勝ち点「17」差となっていることから、来季のCL出場は絶望的な状況となった。

 昨夏に就任したトッド・ベーリー共同オーナーの下、新体制となったチェルシーは2回の移籍市場で6億ポンド(約1000億円)もの大型補強を敢行したが、その影響で30人以上の選手が在籍することになり、チームはまとまらず、2回の指揮官交代も実施。現状のリーグ順位では、2016-17シーズン以来、7シーズンぶりにヨーロッパ大会の来季出場権も逃すことが濃厚となっている。

 今冬の移籍市場閉幕後には「このようなことを見るのはキャリアで初めて」と8選手が加入(内2選手はレンタル移籍)したことに驚きを口にしていたT・シウヴァは、レアル・マドリード戦後に改めて上層部の補強戦略がチームに多大な影響を与えたとの見解を明かした。

「最初の一歩が踏み出されたが、その一歩が間違ったと思う。自分たちが責任を負わなければ、監督たちを責めることはできない。優柔不断なことも多く、クラブにとっては難しい時期だ。オーナーの変更、新しい選手の加入。スカッドの大きさに合わなくなったから、控え室のサイズを大きくする必要もあった」

「ポジティブな点はチームに素晴らしい選手がいるということだ。でも、その一方で不幸になる選手も常にいる。誰もが常にプレーできるわけではないので、常に誰かが不満を抱く。監督は30何人いるチームから11人を選ばなければならない。これはとても難しいことだ」

「チームに入れない選手もいる。僕たちは1月に8人を獲得した。でも、立ち止まって戦略を立てる必要があると思う。そうしなければ、来シーズンも同じ過ちを犯す可能性がある」

 また、現在指揮しているフランク・ランパード暫定監督は今シーズン終了までの契約となっていることから、後任の指揮官が誰になるかに注目が集まっているが、T・シウヴァは「誰もが監督の交代について話しすぎている。僕たち選手も責任を負わなければならないと思う」と監督だけの問題ではないことを強調した。

「今シーズンは3人の指揮官がいた。4人目の(コーチの)ブルーノ(・サルトール)でも勝てなかった。そして、今日は(フランク・)ランパードでも勝つことができなかった。誰もが監督について話しているが、何が間違っているかを見て、変えようとしなければならない」

 なお、今年2月に2024年6月30日までチェルシーとの契約を1年延長した現在38歳のT・シウヴァだが、来シーズンのCL出場が絶望的となっている状況から、現時点ではレアル・マドリード戦が自身キャリアで最後のCLでの試合となる可能性も浮上している。

 チェルシー加入初年度となった2020-21シーズンには念願だった自身初のビッグイヤーも獲得したCLについて同選手は「これがチャンピオンズリーグでの最後の試合になったかもしれない。契約は残り1年しかなく、僕のキャリアも終わりに近づいている。とても悲しい日だ」と心境を明かした一方で、「でも、シーズン終了までできるだけ多くの試合に勝つための努力をしなければならない」と今後の戦いへの意気込みも語った。

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