繁華街を走る派手な風俗広告トラックなくなる? 都が規制強化検討 騒音問題も明らかに

トラックの荷台に大型広告を掲示する「広告トラック」または「アドトラック」と呼ばれる車両について、東京都が規制強化に乗り出します。実は今まで都外の車両は規制外だったのです。

都外の広告トラックも審査対象に拡大する方針

 2023年4月8日、トラックの荷台に大型広告を掲示する「広告トラック」または「アドトラック」と呼ばれる車両の規制を東京都が強化することが読売新聞やTOKYO MX newsなどで報じられました。

 東京都では「電光表示により運転者の注意力を低下させる広告」を禁止としています。これまでも都内ナンバーの広告トラックに関しては公益財団法人である東京屋外広告協会の審査で合格しなければ走ることができませんでしたが、これを都外ナンバーに拡大する方針で、今後、協議して改正を進めていくようです。 2月に都が繁華街で6日間調査した結果によると、広告トラックのほとんどが都外の車両で、約7割がホストクラブやキャバクラなど風俗営業を宣伝していたそうです。SNSでは、とある風俗求人サイトの広告トラックから流れている歌を、子どもが歌って困っているなどの報告もあり良くも悪くもその影響力の高さがうかがえます。 また、広告トラックを巡っては以前から、広告の内容だけでなく、騒音でも市民から苦情が寄せられていました。 あまりに宣伝用の音が大きいので、運転しているドライバーが耳栓をしていたなどの報告もありましたが、走行中の騒音を計測するのが困難ということで、最近まで実態調査は進んでいませんでした。  しかし、2020年11月、富士通信からの協力により、渋谷区で調査が行われると、住居などある第二種規制区域地域で、拡声器を搭載した広告トラックのほとんどが、東京都環境確保条例で定める上限の60デシベルを超える数値を出す結果に。これにより、広告トラックが騒音と言われる音量で走っていたことが明らかになりました。 この結果により、渋谷区は「停車時には拡声器の音量を絞る」「音量規制区域の上限を遵守する」といったガイドラインの設定を進めていく方針となりました。 また、2020年4月1日に更新された、東京都環境局の「環境確保条例の拡声機に係る規制」でも、広告トラックが規制の対象となることが明記されています。 今回の報道を受け、SNSでは規制は仕方ない、規制すべきだというコメントに交じり「歌舞伎町って感じがしていいのに」「アドトラックの運転手の雇用や広告会社の仕事を蔑ろにしていいのか」「選挙カーも潰してくれよ。どっちもうるさいよあれ」といった意見も見られました。

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