「ノルウェーの哨戒艦やっぱり買わない」ウルグアイ国防省 米・中からの“圧力”は否定 なぜやめた?

米中の圧力はなかったと強調。

外圧でなければ中止の要因は何?

 ウルグアイの国防省は2023年3月末、ノルウェー海軍から購入予定だったノールカップ級哨戒艦を購入しないと明らかにしました。

 このノールカップ級購入を巡っては元々、様々な憶測が飛び交っていました。最初ウルグアイ海軍は、中国の中国造船貿易有限公司(CSTC)に新しい哨戒艦を提供してもらう予定でしたが、それを急遽変更し、中古艦であるノールカップ級の購入を2023年1月に決定したと発表しました。 この背景にはアメリカの存在があると噂されており、南米での中国の影響力が強くなるのを懸念しての圧力とも言われました。 しかし、同国のハビエル・ガルシア国防相は今回の採用取りやめに関し、地元メディアに「ウルグアイは主権を有する独立国であり、その最善の利益に従って決定を下す」と発言し、アメリカ、そして中国からの圧力を否定しました。 今回のノールカップ級購入取りやめに至った経緯に関して、ガルシア国防相は、部品の問題としました。同艦は1981年就役ということで、既に艦歴としては40年以上が経過しており、スペアの部品がありません。購入後ウルグアイ国内で部品の金型を作りなおさなければならず、コストが余計にかかるという懸念があったそうです。 さらに、同艦がウルグアイ海軍の規模としては大きすぎるというのも理由のようです。ノールカップ級は全長105m、基準排水量は3200トンとなっています。日本の場合は海上保安庁ですら総トン数が6500トンの巡視船「しきしま」を保有しており、決して大きな艦船には感じませんが、同国海軍では哨戒艇がメインの編成のため、海軍が使用しているモンテビデオ湾で許可されている艦船の大きさを上回ってしまうとのことです。

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