メキシコで衝撃の事件…主審が選手の股間にひざ蹴りを見舞い12試合の出場停止処分

 リーガMX(メキシコ1部リーグ)の公式戦において、主審が選手に暴力行為を働くという前代未聞の珍事件が発生した。4日、イギリスメディア『BBC』やスペイン紙『アス』が伝えている。

 事件が発生したのは、現地時間2日に行われたリーガMX後期・第13節のクラブ・アメリカ対クラブ・レオンの一戦。0-1で迎えた63分、CKの流れからクラブ・アメリカが試合を振り出しに戻すと、クラブ・レオンの選手たちはゴール直前のプレーでハンドの反則があったとして審判団に猛抗議。その後、同点ゴールを決めたディエゴ・バルデスと、クラブ・レオンのDFハイメ・バレイロにイエローカードが提示された。

 すると、事態はここからヒートアップ。複数の選手がフェルナンド・エルナンデス主審に詰め寄る中、クラブ・レオンのMFルーカス・ロメロが突如として股間を抑えてピッチに倒れ込む。現地の映像には、エルナンデス主審が自身に詰め寄ってきたL・ロメロの股間に膝蹴りを見舞う姿がはっきりと映し出されていた。なお、この映像は試合後にSNSを通じて拡散されたという。

 この前代未聞の行為に対し、メキシコサッカー連盟(FMF)の審判委員会は3日に調査の開始を発表。そして4日、選手に対する暴力行為によりFMF制裁規定第30条g項に違反したとして、エルナンデス主審に12試合の出場停止処分を課したことを明らかにした。さらにFMFは、膝蹴りを受けたL・ロメロに対しても、マッチオフィシャルに対する行為によりスポーツマンシップとフェアプレーの原則に反したとして、2試合の出場停止処分を課している。なお、当事者間ではすでに和解が成立しているようだ。

 試合はその後も白熱の展開となり、両チームが1点ずつを加えて2-2で終了。『BBC』によると、試合中には両チームの監督・スタッフ同士がタッチライン際で衝突する事態も発生したという。この件に関し、FMFはクラブ・アメリカのフェルナンド・オルティス監督とクラブ・レオンのニコラス・ラルカモン監督両名に対しても、暴力行為に関与したとしてそれぞれ2試合のベンチ入り禁止処分を課している。

【動画】同点ゴールからひざ蹴りまでの一部始終

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