タイガーを越える逸材!? 世界No.1アマのローズ・チャンは今季7戦で6勝目

<オーガスタナショナル女子アマチュア(決勝) 最終日◇1日◇オーガスタ・ナショナルGC(米ジョージア州)◇ 6310ヤード・パー72>

5打差の単独トップから最終日をスタートした世界アマチュアランキング1位のローズ・チャン(米国)だったが、簡単には勝たせてくれなかった。舞台を移したオーガスタ・ナショナルGCではスコアを4つ落とし、トータル9アンダーでジェニー・ベ(米国)と並びプレーオフに突入した。
決着したのはプレーオフ2ホール目の10番ホール。ベがセカンドショットを左に曲げるトラブルでボギー以上が確定し、チャンが約10センチのパーパットを流し込んで歓喜の瞬間を迎えた。終わってみれば、初日からトップを譲らない完全優勝だった。
 
チャンは現在、スタンフォード大学の2年生で19歳。今シーズンはこの試合を含めて7戦中6勝と無敵の強さを誇っている。20年には「全米女子アマ」に優勝し、世界アマチュアNo.1の称号、マーク・マコーマックメダルを2020、2021、2022年と3年連続で受賞。同じスタンフォード大学で活躍したタイガー・ウッズ(米国)を越える逸材とも呼ばれている。
 
優勝会見では「この1週間の始まりは、私自身への過度な期待で、かなりクレイジーな状態でした。すべてを乗り越えて、ここにいられることに、ただただ感謝しています」と語った。
 
きょうはスイングに対して違和感があり、スタートの1番ホールでダブルボギー、2番ホールでボギーをたたき、2ホールで3つスコアを落とした。しかし、雷雨接近により3時間20分の中断を挟んだことで徐々に落ち着きを取り戻していく。「セットアップからボールポジション、グリップまでを頭の中で整理していって、『グリップが…』と気づきました。右手のグリップを少し弱くしたら、ドライバーを軌道に乗せることができました」と振り返る。
 
その隣にはキャディとしてバッグを担ぐチャンの父親がいた。プレーヤーと一緒にグリーンを読むキャディはいても、プレーヤーのパターを持ってグリーンを読むキャディはあまり見たことがない。予選ラウンド2日間を一緒に回った馬場咲希は、「ロングパットを入れる場面がすごく多い」とパッティング技術の高さに舌を巻いた。
 
グリーンの特徴を知るオーガスタのキャディではなく、父を選んだのはなぜなのか。
 
「2020年の全米女子アマなど、本当に大きな舞台で私のキャディを務めてくれているので、父が担ぐのはごく普通のこと。オーガスタのキャディはコースを知り尽くしているし、キャディ歴も長い。アドバイスも参考になるのですが、今の段階では自分にとって心地良い人が良かったんです」。最終日の重要な場面では2人で話し合いながら決断を下し、「父が私の一部であることを確信した」とまで語る。
 
このあとは「全米女子オープン」、「アムンディ・エビアン選手権」、「AIG女子オープン」(全英)といったメジャー大会出場を控えている。世界最強の大学生がどんな活躍をするのか。

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