「ひさしぶりの60台…よかったなぁ」 西郷真央が暗闇脱出の兆し感じる『69』

<アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI 初日◇24日◇UMKカントリークラブ(宮崎県)◇6565ヤード・パー72>

「69」というスコアが、苦しんできた時間を払拭する薬になるかもしれない。3アンダー・12位タイで滑り出した昨年大会覇者の西郷真央は、「初日の内容としてすごくいいゴルフになった」と一日を振り返った。
「距離感が少し合っていなかった」という前半は1バーディ・1ボギーのイーブンパーで折り返したが、「コントロールショットがすごくうまくいって、スコアをまとめられた」という後半に3つのバーディを奪い上位に駆け上がった。10番では残り227ヤードから5番ウッドでピン手前6メートルのイーグルチャンスにつけるなど、その内容も充実している。

昨年後半はドライバー不振に悩まされた。シーズン5勝を挙げながら、最終戦の「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」の4日間では“+35”という屈辱も味わった。しかしそれも「開幕から気持ちよく振れてます」としっかり上向きに。今は「(オフの)トレーニングの影響で飛距離が伸びて、今までよりも曲がる」という部分が課題で、しっかりと試合のなかで試し、修正していく段階にある。それだけにコントロールショットが冴えた後半のプレーの意味は大きい。

それでも「ひさしぶりに60台という数字を見て、よかったなぁと思いました」というのも本音。自身の今季初戦となったシンガポールでの米国女子ツアー「HSBC女子世界選手権」を含め、3試合目にしてようやく出たスコアだ。公式戦では昨年11月の「大王製紙エリエールレディス」初日にマークした「68」以来となるだけに、“ひさしぶり”という感覚も当然かもしれない。

『そろそろいい状態に?』という問いかけには苦笑いも浮かべたが、その表情に暗さはない。「きょうのパー5はティショットがかなりうまくいった方だと思うし、明日はあまりそれを求め過ぎないように。とにかく気持ちよく振り切ることにフォーカスしてプレーしたいです」。首位とは2打差。連覇も見える位置だが、まずは今やるべきことに集中していく。(文・間宮輝憲)

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