低迷続くセビージャが今季2度目の監督解任…“第2次サンパオリ政権”はわずか31試合で幕引き

 セビージャは21日、同クラブを率いるホルヘ・サンパオリ監督の解任を発表した。

 セビージャが今季2度目の監督解任に踏み切った。昨季はラ・リーガを3シーズン連続の4位で終えたセビージャだったが、今季は開幕から現在まで低迷が続いている。特に、昨夏の移籍市場でフランス代表DFジュール・クンデ(現:バルセロナ)、ブラジル代表DFジエゴ・カルロス(現:アストン・ヴィラ)と2名の“守備の要”を引き抜かれたことにより、最終ラインの不安定さが目立っていた。今季はラ・リーガ第7節終了時点で1勝2分4敗と苦しいシーズン序盤を過ごした後、監督を務めていたフレン・ロペテギ氏の解任を発表。後任としてチームを率いることとなったサンパオリ氏もチームを上昇気流に乗せることができず、ヨーロッパリーグ(EL)では準々決勝まで駒を進めていたが、ラ・リーガでは第26節終了時点で降格圏との勝ち点差がわずか「2」の14位に低迷していた。

 このような現状を踏まえ、クラブは21日付でサンパオリ監督の解任を発表。セビージャはクラブ公式HPを通して「サンパオリ監督の就任以降もチームはなかなか下位から抜け出すことができていません。加えて、直近の公式戦でのチームのパフォーマンスも考慮し、今回の決断を下しました。我々は残り12試合での反撃を求めています」とコメントを残した。加えて、「サンパオリ監督の功績に感謝するとともに、彼の今後の幸運を祈っています」と感謝の言葉も発している。

 現在63歳のサンパオリ氏は母国アルゼンチンで指導者キャリアをスタートさせた。南米の複数クラブで指揮を執った後、チリ代表の監督に就任。FIFAワールドカップブラジル2014ではラウンド16で開催国をPK戦まで追い詰める試合を見せ、コパ・アメリカ2015ではチリ代表を初の優勝に導いた。2016-17シーズンからはセビージャの監督を務め、ラ・リーガ4位フィニッシュに成功。チャンピオンズリーグ(CL)でもラウンド16まで駒を進めた。以降はアルゼンチン代表、サントス、アトレチコ・ミネイロで指揮を執り、2021年3月からはマルセイユの指揮官に就任。開幕から指揮を執った2021-22シーズンはクラブをリーグ・アンで2位フィニッシュへと導き、今季のCLストレートインを確定させたものの、昨年7月1日付でマルセイユとの契約を解除したことが発表されていた。10月6日にはセビージャ“復帰”が決定。2024年夏までの契約を結んでいたものの、シーズン終了を待たずにクラブを離れることとなった。

 なお、セビージャは後任選定を進めており、現地時間21日の18:00から始まるトレーニングも新監督に任せる意向だという。スペインメディア『マルカ』によると、その人物とはホセ・ルイス・メンディリバル氏のようだ。メンディリバル氏はこれまでにエイバルやアラベスなどを率いた経験があり、ラ・リーガでの残留争いとの“付き合い方”を知っている。インターナショナルマッチウィーク明けのラ・リーガ第27節カディス戦が新監督の“初陣”となりそうだ。

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