予選落ちが山下美夢有の闘志に火をつけた? ターニングポイントとなった「ほけんの窓口レディース」 【ライブ写真から振り返る2022年女子ツアー】

いよいよ3月2日に2023年日本女子ツアーが開幕する。11月末の最終戦まで38試合、どんな戦いが繰り広げられるのか。22年シーズンを振り返って占いたい。ALBA Netおなじみの「ライブ写真」で、各大会期間中に閲覧数が一番多かった写真から振り返る。
「ほけんの窓口レディース」(5月13日~15日、福岡県・福岡CC和白C)で閲覧数が最も多かった写真は、前週にメジャー初優勝を遂げた山下美夢有がプロアマ戦で見せた笑顔をとらえたものだった。

前週の優勝に続いて、連続優勝が期待されていた山下。しかし、この試合ではトータルイーブンパーで予選落ちとなってしまった。

「バーディがまず獲れなかったので、そこが問題かなと思います」と予選2日間を振り返りつつ、「ティーショットはよかったんですけど、セカンドの距離ですね。縦距離が全然あってなくて」と改善点を話していた。

己を知れば百戦危うからず。ゴルフにおいても自分自身の状態を知ることは大きなプラスになる。この試合の後から、山下の勢いが一気に加速した。ほけんの窓口レディース以降に出場した国内ツアー23戦で予選落ちは1度だけ。TOP10が18回、うち4回が優勝という驚異的な成績を残した。

この成績の裏付けは、山下のスタッツを見るとよく分かる。平均パーキープ率は90.48%でトップ、平均バーディ数も3.77で2位となっており、ボギーを打たない中で確実にバーディを獲るゴルフをしていた。「ボギーを打たずにバーディを獲る」と聞くと、そんなことは当たり前じゃないか、と思うだろうが、当たり前のことを普通にやることこそゴルフでは難しいのだ。

さまざまなプレッシャーがかかる中、1年を通して当たり前のことを体現し続けた山下の強さは本物だ。

22年シーズン開幕から10戦で西郷真央が5回の優勝を遂げたときは、そのまま独走態勢に入ったと思われた。しかし、1年を通じて安定したゴルフを続け、有終の美を飾ったのは山下美夢有だった。

3月から始まる新シーズン。「今季も、昨年のようなゴルフができるように頑張っていこうと思います」と、山下。慢心を微塵も感じさせない女王の言葉には、静かなる自信がにじみ出ていた。

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