「行き止まり The End」 道路標識の英語表現ちょっとヘン? 一体どんな場所なのか

道路の方面案内の標識で「行き止まり」、さらに英語で「The End」と書かれているものがあります。ちょっと物々しい意味合いもある「The End」なる表現に違和感を持つ人も。「The End」はどのような場所なのでしょうか。なかには「The End」から修正された標識もあります。

直進方向は「行き止まり The End」

 直進方向は「行き止まり」、さらに英語表記で「The End」――このような表現が使われている道路の方面案内の標識が存在します。確かに道の“終わり”かもしれませんが、ちょっと物々しい響きもある「The End」。インターネット上では、この表現が使われることに違和感を覚える人も少なくないようです。 「The End」が示すのは、一体どんな場所なのでしょうか。

 たとえば愛知県豊田市の国道153号にある案内標識は、直進方向が「行き止まり The End」となっています。そのまま直進すると、左後方からバイパス道路が合流してくる箇所で行き止まりに。そこは円形の転回場になっており、行き止まりといっても戻ることができる構造です。「行き止まり The End」の標識がある道路はいわば、このバイパスに対する旧道にあたります。旧道は駅に近い狭隘な市街地区間で、交通量が多いうえ歩道がないことなどから、周辺の通学路の安全確保が課題となっていました。旧道へのクルマの流入を抑制する観点などから、2019年、バイパスが合流する箇所の旧道側が行き止まり構造に変更されており、標識もそれに合わせて設置されています。 ただ、道路を管理する名古屋国道事務所 豊田維持出張所によると、「行き止まり The End」という表現になった経緯はわからないということでした。

「The End」が修正されてる!

 福岡市にも、直進方向が「行き止まり The End」となっていた標識が存在します。ここは道路ファンには比較的有名だったのか、インターネット上では、この「行き止まり The End」の文字をプリントしたTシャツも見つかりました。 しかし現在、この標識は「The End」の上からテープが貼られ「Dead End」なる表現に変わっています。 標識があるのは、海に面した埋立地のふ頭地区です。この標識の上空に並行する都市高速は、直進した方向で海を越えますが、下道は海に突き当たります。確かに「The End」と言えなくもありませんが、「行き止まり」に相当するのは「Dead End」こそ正しいとする意見もネット上で見られます。 国土交通省道路局企画課によると、道路標識に使われる英語表記には一定の基準があるものの、「行き止まり」については規定がなく、管理者ごとに判断しているそう。そもそも「行き止まり」が案内標識に書かれること自体が珍しいのかもしれません。「日本語がわからない方のための英語表記です。『この先に行くと道がないんだ』とわかるようにするためでしょう」と話します。

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