白熱のダービー後、トッテナムファンがラムズデールに暴行…クラブは犯人特定&入場禁止処分へ

 プレミアリーグ第20節が15日に行われ、トッテナムはアーセナルに0-2で敗れた。試合後、トッテナムのサポーターによってアーセナルのイングランド代表GKアーロン・ラムズデールが攻撃される事件が発生した。

 試合は14分にイングランド代表MFブカヨ・サカが放ったシュートがディフレクションしてオウンゴールを誘い、アーセナルが先制する。36分にはノルウェー代表MFマルティン・ウーデゴーアが左足で強烈なミドルシュートでゴールネットを揺らした。後半に入るとトッテナムも反撃に転じたものの、最後まで得点を挙げることはできない。試合はこのままタイムアップを迎えた。

 だが、試合終了の笛が吹かれた直後に後味の悪い事件が発生。ラムズデールがゴール横に置いていたスクイズボトルを回収しようとした際、トッテナムのゴール裏から飛び出して来た1人のサポーターに蹴りを入れられたのだ。

 試合後、ラムズデールは『スカイスポーツ』のインタビューにて「スパーズのファンが僕に何かをしてきたから、僕もちょっとしたお返しをした。彼らの多くはスポーツマンシップを持っていて、ちゃんとした対応をしていた。だが、誰かが僕の背中に飛び蹴りをしてきたんだ」と状況を説明。「これはあくまでもただのサッカーの試合にすぎない。残念だよ」と続け、心境を明かしている。

「両チームの選手たちが僕を連れて行こうとして小競り合いになっていた。幸いなことに大事には至らなかったけど、後味の悪い結末だったね。でも、ドレッシングルームに戻れば今日の勝利を喜べると思う」

 今回の事件を受け、トッテナムはクラブ公式HPを通して声明を発表。「本日の試合終了後、アーセナルのGKアーロン・ラムズデールに襲いかかろうとしたサポーターの行動には、愕然とさせられています。どのような形であれ、サッカーに暴力はふさわしくありません。当クラブでは、このサポーターを特定するためにCCTV映像を確認し、警察、アーセナル、アーロン・ラムズデールとともに可能な限り強い措置を取る予定です。その措置の中には、トッテナム・ホットスパー・スタジアムへの入場禁止処分も含まれます」と伝えた。

 また、プレミアリーグも「今夜のトッテナムvsアーセナルの試合終了時に起こったファンの行動を非難します。サッカー界に暴力行為が入り込む余地はなく、いかなる状況においても選手が攻撃されたり、試合中の安全を脅かされたりしてはなりません。リーグとして、各クラブと関係当局を支援し、加害者に対し可能な限り強力な措置を講じます」とコメント。イングランドサッカー協会(FA)も非難の声明を出しており、プロのサッカー選手を会員とするイングランドの労働組合であるPFA(プロフェッショナル・フットボーラーズ・アソシエーション)も次のように言葉を発した。

「選手への暴力は絶対に許されません。直近は類似した事件が頻繁に起こっています。選手にはピッチという職場で安全に過ごす権利があります。選手が安全が脅かされた場合、選手を守るための法律や規則が適切に施行されることを期待します。

「選手が所属する組合として、我々はこの問題を再優先すべき課題として扱っています。我々は当局と協力し、選手とスタッフが職場で適切に守られることを要求し続けます」

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