
圏央道の埼玉、茨城、千葉にまたがる暫定2車線区間の4車線化事業が進捗し、まもなく一部開通しそうです。92kmもの長さがありますが、どのような開通スケジュールになっているのでしょうか。
おお、4車線化まもなく? 真新しい舗装が
2022年の暮れ、東北道から久喜白岡JCTで圏央道のつくば方面(外回り)へ向かうと、次の幸手ICまでの区間は数か月前と光景が異なっていました。片側1車線だった区間が大きく広がり、右側(中央側)に連続して置かれたカラーコーンの下には真新しい舗装が。4車線化工事が進展し、部分開通も近いと感じさせるものでした。
久喜白岡JCTから圏央道外回りへ合流すると、ほどなく車線が1車線に絞られ、対面通行区間になりました。ここで外回り側の橋桁が途切れ、高架そのものが2車線分しかなくなっていたからです。このように途切れた橋桁を、改めて建設していく形で4車線化が進められています。 圏央道は、2017(平成29)年に茨城県内の境古河IC~つくば中央IC間が開通したことで、東名高速から東関東道までの6つの放射道路を結ぶ道路になりました。しかし埼玉、茨城、千葉にまたがる久喜白岡JCT(東北道)~大栄JCT(東関東道)間92.2kmは暫定2車線です。 環状機能の強化で交通量が増大し、朝夕には渋滞が発生。とりわけ久喜白岡JCT~幸手IC間の内回りは、4車線から2車線への絞り込み部で慢性的な渋滞が発生していました。また、片側1車線では事故などで通行止めとなりやすいことなどから、1年後の2018年に早くも4車線化事業がスタートしました。
2022年度に開通するのはどれくらいの長さ?
それから4年、いよいよ「2022年度末」から、4車線の部分供用がスタートします。現在のスケジュールは次の通り。・久喜白岡JCT~幸手、8.5km:2022年度末・幸手~五霞、4.2km:2024年度まで・五霞~境古河、6.9km:2025~26年度・境古河~坂東、9.1km:2022年度末・坂東~つくば中央、19.4km:2025~26年度・つくば中央~牛久阿見、11.9km:2024年度まで・牛久阿見~阿見東、5.9km:2025~26年度・阿見東~稲敷、6.0km:2024年度まで・稲敷~神崎、10.6km:2025~26年度・神崎~大栄JCT、9.7km:2024年度まで
このように、おおむね3期に分かれて開通するスケジュールとなっており、2022年度末は全体の2割ほどとなります。 2024年度には、千葉県内の未開通区間である大栄JCT~松尾横芝IC間の開通も予定されているため、その頃には多くの区間が4車線となる見込みです。一方、「2025~26年度」となっているところは、借地協議の難航や、入札不調など、開通時期に影響が出ている区間とされています。