19歳ニューヒロイン誕生の瞬間 猛チャージのあとにみせたある素顔【カメラマンの景色】

新型コロナウイルスの影響がやや残るなか、2022年の国内男女ツアーは概ねスケジュール通りに開催された。各試合でさまざまなドラマが誕生。“試合中の選手たちに最も近いメディア”であるツアーカメラマンが見た印象的な名場面を紹介する。

今季の国内女子トーナメント数は全38試合。ともに5勝を挙げた山下美夢有、西郷真央を筆頭に、24人が優勝者として輝いた。そのなかで10人がツアー初優勝者(米国との共催大会を含める)として名を刻んだが、佐々木啓(ひろむ)カメラマンは「代表例が川崎春花選手」と、19歳ルーキーの初優勝に強烈なインパクトを覚えた。

女子プロNo.1を決める9月の国内メジャー「日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯」。予選会を通って大会初出場を果たした川崎は、3日目を終えて首位と4打差の4位タイにつけていた。「あしたもしっかり頑張って、上位争いができるように」とあどけない様子で最終日への意気込みを語っていたが、圧巻のプレーをみせることになる。

序盤こそガマンの展開が続いたが、8番パー4で2打目を直接沈めてイーグルを奪うと、そこから勢いは止まらない。「最終日は強気なパットでバーディを量産していました。この写真は長いウイニングパットを決めたときの瞬間です」。12番から4連続バーディで単独首位に立つと、17番でも伸ばして後続に2打差。そして最終18番では奥8メートルから「ほぼストレートに打ちました。入ってくれてびっくりしました」と沈めてガッツポーズ。これがウイニングパットとなった。

最後まで攻め続け、ここぞという場面で決め続ける堂々たるプレーで記録づくめの快挙Vを達成。だが、ひとたびコースを離れると、常に笑顔な川崎の周囲にはゆったりとした時間が流れていることに、佐々木カメラマンは新たな一面をみた。

「出迎えたご両親とのやりとりや京都弁丸出しのほんわかした記者会見での様子を見ていると、そのギャップに少し驚かされました」。昨春に高校を卒業したばかりで、京都府出身の19歳。はんなり、ほんわかという言葉が似合うような初々しさにあふれた柔らかな表情をみせる一方で、プレーは攻撃的で勝負強さも兼ね備える。そのギャップに魅力を感じた方も多いのではないだろうか。

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