バリエーションも豊富に 宮城県白石市の温麺(うーめん)

宮城県の温麺(うーめん)は、冷麦や素麺を短くしたような外観が特徴です。材料も小麦粉を使っていて、食感や味、食べ方もほぼ一緒です。若干甘みがあるのが特徴で、手延べや機械で作ったものなどでランクが分かれ、手延べの方がコシがある高級品になっています。

もともとは戦国時代末期に胃の弱い父のために孝行息子が僧から作り方を教わり、味が評判になったことで殿様に献上され、広まったとされています。宮城県白石市の名産品であり、北海道開拓の際に現在の北海道の白石区に持ち込まれました。これは白石から移住人たちたが作り方を伝え北海道に広まったためです。

食べ方はゆでてから冷やしてめんつゆなどにつけて食べるだけでなく、温かいまま汁に入れるなど家庭によるアレンジの幅が大きいのが特徴です。地元白石市ではめんつゆ以外にもゴマダレなどで食べられていて、飲食店ではそれぞれ工夫をしながら出しています。そばやうどんと同じ感覚で、てんぷらうーめんやざるうーめんなどにされることもあるのがポイントです。全国レベルで注目されたこともあり、JRの大人の休日クラブのCMで女優の吉永小百合さんが食べたことで話題になりました。白石観光の際に温麺を食べるシーンがあり、観光ツアーが組まれるほど人が来たことがあります。予約をすれば実際に訪れた店なども予約できるため、知る人ぞ知る観光スポット&観光グルメになっています。

地元白石以外でも仙台などで提供している飲食店が多く、ちょっとした汁物などとして提供される場合もあります。スーパーなどでも見かけるほどメジャーな食材となっていて、いかに日常生活に浸透し、愛されているかがわかります。

近年はゲーム作品や地域初のキャラクターとのコラボ温麺の開発が盛んで、おみやげ物としての認知度も上がっています。武将ブームにのって、白石城主片倉小十郎のパッケージでコラボ商品が作られているため、その筋の人には有名です。東北ずん子というキャラクターとコラボして枝豆を練りこんだ温麺が作られるなど、バリエーションも豊富になっています。

[写:gtknj@fliker]

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