一見すると拡幅のしようがなかった鉄道ガードを拡幅する工事が進捗しています。上を通る鉄道の運行は止めずに、拡幅後の断面まで掘り進められています。
激セマだった「阿須ガード」が激変!
埼玉県飯能市で、JR八高線の築堤下を県道がくぐる「阿須(あす)ガード」の拡幅工事が進んでいます。
阿須ガードは、JR八高線の金子~東飯能間を、県道富岡入間線がくぐる部分です。この周辺の八高線の線路は、入間川をまたぐ手前の金子駅側から築堤となっており、県道は函形のガードで築堤と立体交差しています。
また富岡入間線は、この付近で入間川の南岸を東西に結んでいる県道です。阿須ガードの部分はこれまで幅員が5.5mと非常に狭く、大型車のすれ違いができませんでした。また、ガード部分には歩道もなく、歩行者の安全確保も課題となっていました。
そこで行われているのが、ガードの幅を12mまで拡幅しつつ、高さ方向にも拡げる今回の工事です。また鉄道の運行を確保しながら作業を進めるため、県道のガード部分は2023年9月から約4年間の予定で封鎖され、完全に通行止めとなっています。
実際の作業は、まず拡大するサイズまで内部を“くり抜く”ように掘削し、そこに仮設構台を設け、ガードの内壁(エレメント)を構築していく手法が採られています。2026年5月にはエレメントが線路下の盛土部を貫通し、また8月にはエレメントの設置も完了しました。
そして9月からは、新しい函体の内側をくり抜く作業がスタート。まず内部の土砂が撤去され、重機が使えない箇所は人力での掘削も行われました。10月には、ついに既存ガードのコンクリート構造物の撤去作業へ移行。特に上部の撤去には「自走式多軸台車(トランスポーター)」という特殊な大型機械が使用されました。
なお、本工事はJR東日本によるガード本体の築造(2027年9月末予定)が完了した後、埼玉県が県道などの整備工事を実施する予定。県担当者は、「通行規制などを行うかも含め、県道整備工事の実施方法は現在検討を進めている段階」としています。