スペイン海軍は2026年11月5日、潜水艦「イサーク・ペラル」が、退役した哨戒艦「インファンタ・エレナ」に対して訓練で魚雷1発を発射し、撃沈したと発表しました。
2023年に就役した新型艦
スペイン海軍は2026年11月5日、大西洋海域で実施した海軍演習「SINKEX-26」において、潜水艦「イサーク・ペラル」が、退役した哨戒艦「インファンタ・エレナ」に対して魚雷1発を発射し、撃沈したと発表しました。
SINKEX-26は、スペイン海軍が実施した実弾射撃による撃沈演習です。
魚雷を発射した「イサーク・ペラル」は、S-80型潜水艦の1番艦で、2023年11月に就役した新型の通常動力潜水艦です。同艦は、スペインの防衛企業ナバンティアを中心に、スペイン国内の技術を結集して建造されました。
推進方式はディーゼル・エレクトリック方式で、非大気依存推進(AIP)システムを搭載しています。これにより、通常のディーゼル潜水艦のように浮上やシュノーケル航走によって大気中の酸素を取り込むことなく、一定期間にわたって潜航を継続することが可能です。こうした先進技術を盛り込んだ、スペインの次世代潜水艦です。
スペイン海軍はこれまで、フランス製の潜水艦を導入してきましたが、同艦はスペイン国内の技術を中心に開発・建造された潜水艦であり、スペイン防衛産業の威信を懸けたプロジェクトとしても知られています。
今回は、同艦の実戦的な能力を検証する機会となりました。具体的には、実際に魚雷1発を発射して標的艦を撃沈することで、S-80級潜水艦の攻撃能力を演習環境下で検証しました。また、水上艦艇やヘリコプター、無人航空機、海上哨戒機なども参加し、各部隊との統合作戦訓練も実施されました。
実際の魚雷を使用して退役艦艇を撃沈する演習は、それほど頻繁に実施されるものではありません。潜水艦の攻撃能力を実際の射撃によって検証し、その運用能力を示す重要な訓練となりました。
公開された映像では、魚雷が「インファンタ・エレナ」の船底付近に到達した直後、大規模な爆発が発生。標的艦はそのまま沈没しました。
【水面が爆発した!?】標的の近くで魚雷が爆発する瞬間(動画)