チーム乱立、人材確保が課題=急ごしらえ対策、実効性に疑問も―サイバー攻撃

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 頻発するサイバー攻撃を受け、高市早苗首相の指示で政府がまとめた緊急対策パッケージには、数々の支援チームの創設が盛り込まれた。ただ、具体的な制度設計はこれからで、それに見合う専門人材を確保できるかの見通しは立っていない。政府・与党内からは早くも実効性を疑問視する声が出ている。
 「今、この瞬間にも不正アクセスや情報漏えいの事案が相次ぎ、国民生活や企業活動に大きな影響が生じている」。首相は6日夕、首相官邸で開かれた関係閣僚会議で危機感を表明。緊急対策の「早期かつ効果的な実行」を指示した。
 「アウトリーチ・チーム」「官民サイバー救援隊」「ジョイント・レスポンス・チーム」「ファスト・フォレンジック・フォース」―。前回会議からわずか10日ほどでまとめられたパッケージには「仮称」と付記されたチームが並んだ。政府関係者は「詳細が固まるにはもう少し時間がかかる」と述べ、「生煮え」であることを認めた。
 実効性を高めるカギを握るのが高度な技術を持った専門人材だ。パッケージは「人員体制を民間人材の活用を最大限進めつつ強化する」との方針を打ち出した。
 ただ、人材確保の実績は乏しい。チームみらいの安野貴博党首は10月28日の参院特別委員会で、セキュリティー分野の実務家への報酬を巡り、最低でも年収1500万円程度が必要との声があると指摘。この条件で国家サイバー統括室が採用した事例があるかを尋ねたのに対し、政府側は「(過去10年ぐらいでは)実績はない」と答えた。
 人工知能(AI)に詳しい安野氏は、リモートや兼業といった働き方の面での柔軟さも必要だと指摘。「緊急対策の一環で処遇を抜本的に見直すべきだ」と訴えている。
 急ごしらえのパッケージには政府・与党内から「実効性が伴っていない」(自民党のデジタル相経験者)との声が漏れる。政府関係者は専門人材について「限られた人的資源を適切に配分したい」と語った。 
〔写真説明〕首相官邸に入る高市早苗首相=6日、東京・永田町
〔写真説明〕サイバーセキュリティーに関する関係閣僚会議で発言する高市早苗首相(左から2人目)=6日午後、首相官邸