バス機器大手のレシップがIT、とりわけDXの分野を本格展開します。
運賃箱の老舗が大変革!?
バスの運賃箱をはじめとする車内機器大手のレシップ(岐阜県本巣市)は2026年11月4日、バス事業者の課題解決を目指す新たなソリューションブランド「MoveLe(ムーブル)」の本格展開をスタートしたと発表しました。
レシップは1948(昭和23)年に「三陽電機製作所」として創業以来、約78年の歴史を持つバス・鉄道機器の老舗メーカーです。1970(昭和45)年にバス用運賃箱を開発して以来、運賃箱の市場ではことし3月末時点でバス用が61%、鉄道用では93%のシェアを持つといいます。
今回新たに立ち上がった「MoveLe」は、かんたんにいえば「DX(デジタルトランスフォーメーション)」分野への本格進出を意味します。これまで個別に提供していたバスの運行計画やダイヤ編成、運行路線の最適化、補助金の申請などの事務といった各種業務の効率化を支援するシステム・サービスのブランド総称です。具体的には、まず「運行最適化支援システム」「ダイヤ編成システム」「補助金申請業務DX」の3種を展開します。
これらは、運賃箱やICカードシステムといった車載機器から得られるデータや、日々の収入実績や運行需要などを、同社が長年蓄積したノウハウを活かしつつ、AIやクラウド技術によって集約・分析するもの。地方バス事業者が運転士不足やコスト上昇などの厳しい環境にさらされるなか、これまで個別に提供・検証してきた複数の業務を社内で体系化することで、現場の業務負担の軽減、運行や経営の最適化などが図れるとしています。
同社によると、実際に「運行最適化支援システム」を2020年9月から導入した東急グループのじょうてつ(札幌市)では、集計作業の負担が約5分の1に軽減されたとのこと。また、今後は毎年2件以上の新たなソリューション展開を目指し、「誰もが安心して移動できる地域交通の維持・強化に貢献」するとしています。