おにぎり1個に600円。「あと少し出せばニンニクマシマシ系ラーメンが食べられるぞ」と価格設定を疑った筆者ですが、箸で持ち上げた瞬間、その考えが揺らぎ始めました。広島駅で食べたのは、米、昆布、鮭が最後まで猛攻を仕掛けてくる“重量級おにぎり”。果たして600円の価値はあるのでしょうか。
箸で持つと「重い…」
広島駅で何度も筆者の胃袋を満たしてくれている「むすび むさし」。今回、「広島新幹線口店」で選んだのは、お米をノリで包み、中に昆布の佃煮や鮭が入った巨大なおにぎり「山賊むすび」です。価格は600円。「おにぎり1個で600円って、価格設定バグってない?」と最初は思いました。あと少し出せば、ニンニクマシマシ系ラーメンが食べられそうです。
ところが、箸で持ち上げてみると印象が変わります。重い。これまで筆者が食べたどんなご飯よりも、箸を持つ手に握力を要求してきます。こんな重量のおにぎり、見たことがありません。まず現れた具は昆布の佃煮ですが、これがまた旨味たっぷり。しかも昆布だけが前に出るのではなく、米の主張までかなり強く感じられます。
そこで試しに米だけを食べてみます。最初に塩気が立ち、そのあとから米そのものの甘さと旨味が追いかけてきました。特に印象的なのが粒立ちで、口の中で米の存在がしっかり分かります。具で押し切るタイプではなく、昆布と米だけでも十分食べ進められるチューニング。「600円のおにぎり」という強気な価格にも、だんだん理由が見えてきました。
さらに食べ進めると、後半から鮭が登場。キター! おにぎり自体がかなりストロングな味わいに仕上がっているためか、鮭の塩気は控えめに感じます。前半を支配した昆布とは方向性が異なり、鮭の旨味が加わることで後半戦の表情がガラリと変化。合間にたくあんを挟めば、口の中が一度リセットされます。この構成、もはや「おにぎりのワンダーランド」ではないでしょうか。
デカいしウマいしヘルシー…最高かよ!
そして最後は、夢の昆布&鮭ゾーンへ。これが完全試合です。口に入れた前半では鮭の旨味を感じ、後半になると昆布のあとを引く味わいが追いかけてきます。つまり、食べているあいだはフルタイムでずっと旨い。600円という価格を見た瞬間はマシマシ系ラーメンとの比較を始めた筆者ですが、ここまで食べればもう許します。今だけはニンニクも背脂も忘れ、この優しさに浸っていたい気分です。
ちなみに、このおにぎりは559kcalあります。しかし、カロリーを見るときは数字だけではなく、中身も重要でしょう。今回筆者が食べたのは、お米、お魚、海藻です。どこを見ても健康的な食材しかありません。マシマシ系ラーメンと比べれば背脂もニンニクもなく、紛れもない健康食と言って差し支えないでしょう。これだけ健康的なものを食べたのですから、多少の追加栄養は許されるはずです。
というわけで、おにぎりを完食した筆者は非常に健康になりました。これなら次の食事も安心です。大手を振って焼肉屋へ行き、コウネでライスをぶち込んできます。