国会対応業務、心身の負担に?=長時間の府省、医療費高―慶大など

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 東京・霞が関の10府省で働く国家公務員について、国会対応業務と外来医療費の関係を府省別に調べた結果、関連する国会の常任委員会の審議時間が長いほど医療費が高いという相関関係が見られることが、慶応大などの研究で分かった。国会対応への業務時間の長さが問題となる中、適切な健康管理の必要性などが改めて示された。論文は26日までに労働衛生の国際専門誌に掲載された。
 慶大の佐藤豪竜専任講師らの研究チームは、国家公務員が医療機関を受診した際のレセプト(診療報酬明細書)の統計調査に着目。各府省の政策分野に関連する衆参両院の常任委員会の年間審議時間を「忙しさ」の指標として関連を調べた。
 対象は2016~23年の8年間で、12府省のうち、環境、防衛両省を除く10府省の本省で働く18~50歳の延べ約25万人。毎年4月に審査された外来レセプトのうち、統計調査で抽出された計6454件を分析した。
 その結果、1人当たりの月額外来医療費が最も高かったのは厚生労働省で5125円。法務省が5056円、農林水産省が4637円と続いた。厚労省では特にメンタルヘルス関係の医療費が目立った。最も低かったのは外務省で2374円だった。
 8年間の累計審議時間が最長だったのも厚労省(2534時間)で、2位の内閣府より1000時間以上長かった。前年の職員1人当たりの審議時間が1%長い府省は、翌年4月の医療費が0.25%高くなる傾向があった。財務省は医療費が少なかったが、分析対象に予算委員会が含まれていないことに加え、「激務のため逆に受診しにくいことも考えられる」(佐藤さん)という。
 佐藤さんは「今回は審議時間を各府省の忙しさの指標として利用したが、国家公務員の労働時間や業務負担の適正な把握が必要だ」と指摘した。 
〔写真説明〕国家公務員の「働き方改革」の一環として、午後8時に一斉消灯された厚生労働省などが入る中央合同庁舎第5号館=2017年7月、東京・霞が関